しかしながら、特に犬では病原体が見つからないタイプの脳炎が最も多く、詳細な原因は解明されていないものの免疫介在性の疾患(免疫システムが異常を来たし、自分の身体の一部を攻撃してしまうもの。 愛犬が脳炎と診断された・・・とても悲しく、驚きと不安で どうしたらいいのか わからなくなってしまうと思います。回復する見込みや後遺症が残る危険性、 死の可能性などの現実を調べました。治療法についてもご紹介します。犬が脳炎と診断された! 脳は生きるために必要な働きをしているために、脳が壊死すると呼吸機能が麻痺したり、意識障害・運動障害などを引き起こすこともあります。. 犬に多い非感染性脳炎の大部分は、“起源不明の 髄膜脳脊髄炎(MUO:meningoencephalomyelititis of unknown origin)” です。 MUOには 肉芽腫性髄膜脳脊髄炎(GME)、壊死性髄膜脳炎(NME) (以前はパグ脳炎とも言われていた)、 壊死性白質脳炎(NLE) が含まれます。 グルテン とは、一般的に「炭水化物」に分類される小麦ですがそのうちのおよそ「85%」を占めているのが「グリアジン」と「グルテニン」この2つに、水を加えてこねることで、粘りや弾力性が出て「グルテン」になるグルテンは、小麦を含む食事を与えることで、アレルギー反応がでる場合があるグルテンを グルテンを 厳密にいうとFDA(米国食品医薬局)によるグルテンフリー表示に関する定義では日本国内での、一般の食品では、例えば、「大麦、ライ麦」が使われていても基本的に、動物で問題を引き起こす食物抗原、犬が、食物アレルギーの皮膚病状を起こす食物有害反応に関連する原材料として但し、小麦アレルギーの疑いがある場合は、小麦に対する交差抗原性をもつ「大麦やライ麦」など摂取することでそう言った意味では、摂取時には注意を必要がありますね!小麦は、「アレルギー」になりやすい食材の1っでこういった症状が起これば、まずは、病院で診察してもることが重要だが日常の食餌、及び、おやつ、サプリメント等で使用している原材料また、現在、アレルギーを持っていなくても、通常(正常な犬)であれば、犬にとって、食物の消化が苦手と言う側面もあり、食物は、消化吸収がしにくいために、時間をかけて「分解・吸収」するので逆に、犬の短い腸は、穀物類(炭水化物)は、過剰に与えることで、消化器を酷使(こき使うこと)することで、カサ増しのために、グレインをたっぷりと使っているドッグフードの場合は食物に含まれる炭水化物が、多いほど食後の血糖値は上昇してしまいイネ科穀物では、「米、トウモロコシ」に続いて「小麦」がGI値が高くとは言え、複数の原材料のうち、1つが「高GI食品」だからといって原材料のメインが、たっぷりと使っている人間では、グルテン誘発性腸症(セリアック病)但し、「犬と猫」では、グルテン不耐性の罹患率(りかんりつ)は不明とされ発生比率は、明かになっていないが、慢性下痢症の原因となるのでグルテン感受性腸症の診断を受けている場合は、犬にとってあまり「良し!」とされていない小麦ですが値段の安いドッグフードに利用されている場合も多く小麦には、炭水化物の他に、成分を調整する上で、多少使われているのであれば、アレルギー性に問題がないのであれば、とは言え、リスク的に考えると「小麦」は・・・基本的には、トウモロコシの場合も同じですが、ただ、実際には、実際にどれだけ小麦が使用されているか?原材料の表示の中で、「最近は、「グルテンフリー」のドッグフードも目立ってきていますが「グルテンフリー」とは、グルテンが不使用となるのですがグルテンフリーについて基本的には、小麦に含まれるグルテンを含まないアレルギー反応が全くないと保証しているわけでないので例えば、アレルギーの原因物質としてまた、グルテンフリーとされる「小麦、大麦、ライ麦」とは言え、正常な犬では、特に問題ではないですし穀物とは、デンプンが主体の種子(植物のたね)を「小麦,稲,トウモロコシ」世界の三大作物といわれグレインは穀物を指し、グレインフリーは「穀類を使っていない」こと近年では「免疫力の向上や健康」効果が見込める食習慣として  Copyright © 2019 powered by ドッグフードでは、近年「グルテンフリー」も目立つが、ほんとうに小麦は問題があるの?誤った知識や誤解から言われてるんじゃないの?小麦アレルギーでない場合でもダメですか?グルテンフリーについてもう少し詳しく教えて! 中枢神経系の炎症性疾患でみられる症状は、病変の局在と炎症の程度によってさまざまです。それぞれの疾患で特徴的な症状を示すことが多々あります。頸部痛や頸部の硬直は、どの原因に由来する髄膜炎においても一般的にみられる所見で、歩きたがらない、背彎姿勢、頭部や頸部の触診に抵抗する、といった症状があります。脊髄に炎症がある場合、その発症部位によって、四肢に上位運動ニューロン(UMN)あるいは下位運動ニューロン(LMN)障害を引き起こします。脳に炎症があると、頭蓋内の傷害部位を反映して前庭障害、発作、測定過大歩様、意識障害といった症状がみられます。診断には、身体検査と眼科検査を徹底的に実施して、全身性疾患を除外します。細菌性髄膜炎・髄膜脳炎では、感染が中枢神経系に広まる原因となる感染部位が認められることがよくあります。ウイルス・原虫・真菌・リケッチアによる髄膜炎・髄膜脳炎では、肺、肝臓、筋肉、眼といった臓器や器官に感染がみられて、診断の一助になることがあります。脳脊髄液の検査は、中枢神経系の炎症性疾患を疑って診断する際に必要な検査です。脳脊髄液の細胞所見と、臨床所見、神経学的検査所見を合わせて評価します。脳脊髄液の蛋白濃度、培養検査、病原体の抗体価検査に診断的な価値があります。頭部痛は、一般に、頸髄の圧迫病変か、炎症性疾患に関連して認められる症状です。頸部痛の動物は、動きが大人しく、背彎姿勢を取りながら、慎重に頸部を水平に保っていて、横を見る際には、頸を捻ることを嫌がって、体全体を旋回させます。神経学的検査で頸部の知覚過敏を評価するには、椎体と頸部軸上筋の触診と、屈曲・伸展・側方への捻転に対する抵抗の有無から判断します。髄膜、神経根、椎間板、関節、骨、筋が頸部痛の原因部位として挙げられます。前脳の腫瘤病変などに伴う頭蓋内圧亢進の症状としても認められることがあります。多くの病院で診断される髄膜炎が、ステロイド反応性髄膜炎・動脈炎です。免疫学的な関与が疑われる静脈炎・動脈炎が、脊髄から脳幹までの髄膜の脈管を侵します。6ヶ月~18ヶ月齢の犬に好発します。大型犬種に多くて、好発犬種もあります。原因は全くわかりません。症状として、発熱、頸部の硬直、脊椎の疼痛がみられます。初期は、症状の改善と悪化をくり返します。全身性には大きな異常はみられないのですが、犬は、頭の高さまで食器を持ち上げないと摂食・飲食をしない、という主訴があります。不全麻痺・麻痺、運動失調などがみられることはまれで、経過が慢性的になったり、治療が不適切であったりした犬は、脊髄炎、脊髄の出血や梗塞を併発して進行することがあります。血液検査で、好中球の増加がみられます。脳脊髄液検査では、蛋白濃度の上昇と好中球性細胞数の増加(100個/μL以上、75%以上が好中球)がみられます。病態の初期は、頸部痛の症状は間欠的で、脳脊髄液の所見も軽度です。単回のプレドニゾロンの投与24時間以内に、脳脊髄液の正常化や、細胞分類が単核球優位に変化するので、犬への治療を開始する前に、脳脊髄液を採取しておくべきです。発熱と頸部痛の症状は、ステロイドの投与によって速やかに軽減します。初期治療を実施されなかった場合は、脊髄梗塞や髄膜の線維化に関連した神経症状に発展することがあります。その状態になってからステロイドを投与しても、神経症状が解消されることはありません。ステロイドの投与は、免疫抑制量から開始して、4~6ヶ月かけて隔日投与まで、徐々に減じていきます。プレドニゾロンに反応しないか、漸減する過程で症状が再発してしまう症例には、アザチオプリン(2mg/kg・PO・SID・8~16週間投与)を併用すると効果的です。予後は良好ですが、高齢犬や犬種によっては反応が悪い場合があります。治療開始時からアザチオプリンとの併用が必要であったり、より長い時間をかけてプレドニゾロンを漸減していく必要があったりします。ビーグルも好発犬種ですが、血管炎や甲状腺炎、肝臓や脾臓、腎臓のアミロイド症が全身性に進行することもあります。免疫学的な異常による中枢神経系の特発性炎症性疾患と考えられています。小型犬腫、トイ犬種、テリア種などの若齢犬に好発します。猫ではありません。眼型・限局型・播種型の3型が存在しています。眼型が最も発生頻度が低くて、視神経炎による急性の失明、非反応性の瞳孔散大が認められます。限局型は、単一の占拠性病変が増大していくことで、腫瘍と似た経過で神経症状が徐々に進行していきます。橋延髄領域、前脳、頸髄に多く発生します。播種型は、脳幹、大脳、小脳、頸髄、髄膜の複数領域の障害を反映した多病巣性・播種性の急性進行症状がみられます。症状は、病変発生部位を反映して認められます。特徴的な所見は、髄膜病変を示唆する頸部痛、眼振、捻転斜頸、失明、顔面神経、三叉神経の麻痺などの脳幹症状です。運動失調、発作、旋回運動、行動の変化などの症状も一般的です。播種性肉芽腫性髄膜脳脊髄炎では、発熱と末梢血液中の好中球増加を認めますが、他の全身性疾患徴候は見られません。播種型は、数週間~数ヶ月かけて急性もしくは亜急性に進行して、1/4程度は1週間以内に死亡します。限局性はより潜行性の疾患で、3~6ヶ月かけて進行します。脳脊髄液の検査では、蛋白濃度の上昇とリンパ球、単球、形質細胞主体の単核球性細胞の増加が認められます。好中球の割合は少ないようです。慢性の症例では、γグロブリンの髄腔内産生が顕著に増加しています。確定診断には、生検や剖検による病理組織学的検査が必要ですが、感染性原因や腫瘍性疾患の有無を精査して、CT検査・MRI検査で確認すると仮診断は可能です。緩徐に進行する巣状型の症例は、ステロイドの投与で進行の阻止や改善が可能です。その他の型の症例でも、プレドニゾロン(1~2mg/kg、PO、SID)が顕著な効果を示すこともありますが、多くは再発します。巣状性疾患の症例や、重度の神経症状を呈する前に治療をした症例は、治療によく反応して、予後が良好です。しかしながら、この疾患は病態が多様で、治療前に確定診断ができないので、治療による改善は見込まれますが、長期的には予後はよくない、と考えておきましょう。放射線療法が頭蓋内腫瘤病変に有効なので、可能であれば試みてみるといいかも知れません。壊死性髄膜脳炎は、パグ脳炎や、マルチーズ・ヨークシャーテリアの壊死性白質脳炎といった犬種特異的な特発性炎症性疾患です。感染因子は特定できず、遺伝的な疾患であると考えられています。壊死、非化膿性壊死性髄膜脳炎、軟膜炎が、パグとマルチーズでは大脳皮質に、ヨークシャーテリアには脳幹と大脳皮質にみられます。急性進行性の大脳皮質疾患では、発作や他の神経症状がみられます。歩行困難、四肢の虚弱、失調を示すことがあって、旋回運動、頸部痛を示すこともあります。ヨークシャーテリアでは、捻転斜頸や脳神経異常の認められることもあります。神経障害は急速に進行して、5~7日以内に発作が制御できない状態になったり、横臥状態、歩行不能、昏睡状態となってしまったりします。緩徐に進行しても、発作が数日~数週間の間隔でくり返して起こるようになって、徐々に大脳皮質の障害に起因した神経症状が出始めます。この症例でも生存期間は、数週間~6ヶ月未満です。診断には、特徴的な臨床症状とCT検査・MRI検査による画像診断で行います。確定診断は剖検や生検でしか無理です。血液検査には異常はありません。脳脊髄液検査では、蛋白濃度の上昇と小リンパ球主体の有核細胞の増加があります。治療方法はありません。フェノバルビタールで発作を軽減させる程度の処置しかできません。予後不良です。病原体が特定されない非化膿性脳脊髄炎が、若齢猫で、進行性の発作や脊髄障害を起こすことがあります。後肢の運動失調や不全麻痺を伴った脊髄反射の低下、頭部の企図振戦や発作がみられます。神経症状以外、脳脊髄液検査で軽度の単核球数の増加と軽度な蛋白濃度の上昇が確認されるだけで、異常は認められません。生前に確定診断は不可能で、剖検の結果でのみ可能です。病変は中枢神経系に限局していて、脊髄、大脳皮質、脳幹、小脳に、単核細部による囲管性細胞浸潤、リンパ球性髄膜炎、神経細胞侵食、グリア結節の形成が認められます。白質変性や脱髄がみられることもあります。自然に回復する症例もあるようですが、基本的に予後不良です。FIV脳症に関連して神経学的な異常がみられますが、FIVでは腫瘍性・感染性疾患による脳炎を引き起こすことがありますので、慎重な診断が必要です。脳脊髄液を検査すると、リンパ球数の増加と、軽微な蛋白濃度の上昇が認められて、脳脊髄液中にFIV抗体が検出されて、ウイルスが分離されることもあります。中枢神経系への細菌感染というのは、あまりみられません。中耳、眼、前頭洞、鼻腔など、神経系以外の組織から感染が広がったり、頭蓋への貫通性の外傷で生じるのがほとんどです。頭蓋外に存在する感染巣からの血行性播種も、めったに起こりません。中枢神経系の細菌感染に関連する症状は、発熱、頸部痛、嘔吐、徐脈が挙げられます。傷害された脳実質の局在によって、発作、昏睡、視覚障害、眼振、捻転斜頸、不全麻痺や麻痺がみられることもあります。経過は、急性進行性で、致命的な状態になることもあります。ショック、低血圧、播種性血管内凝固が認められます。脳脊髄液は、蛋白濃度の上昇と好中球優位の細胞増加(500個/μL以上)が認められます。細菌性髄膜炎が疑われるなら、脳脊髄液の細胞像、好気性・嫌気性菌培養、血液と尿の培養、眼と耳の検査、脊椎・頭蓋・胸部X線検査、腹部エコー検査を実施します。MRI検査では、頭蓋骨の欠損、耳道、眼窩、前頭洞、鼻腔から頭蓋内へ浸潤する感染や腫瘍病変が検出できます。全身性の感染や感染巣があって、脳脊髄液に炎症性変化がみられたら、中枢神経系の細菌感染を疑って、治療を開始すべきです。細菌性髄膜炎は、命を脅かす脳脊髄液中の薬剤の血中濃度を高く維持するためにも、投与開始3~5日間は、抗生物質を静脈内投与しましょう。回復後は、経口投与で構いませんが、4週間は継続して服用することが必要です。初期は、抗生物質の投与とともに、輸液や全身状態の管理が必要になります。発作を起こしていれば、抗痙攣薬の投与を行います。抗生物質による菌溶解に伴って生じる炎症反応を最小限にするために、最初の2日間だけ、抗炎症薬やデキサメタゾン(0.2mg/kg、iv、BID)を用いることがあります。抗生剤への反応はさまざまですが、再発も一般的です。適切な治療を行っても死亡する症例も多いので、予後には注意を払いましょう。犬ジステンパーウイルスは、犬の中枢神経を侵すパラミクソウイルス属のウイルスです。ワクチン接種の広がりと共に発生が少なくなっていますが、未接種の犬では集団発生がみられます。多くは、無症候性であったり、無治療でも治癒する軽度の上部気道の症状を示すのみですが、若齢で、免疫減弱状態で、ワクチン未接種の犬には、重篤な神経症状の発現することがあります。ジステンパーウイルスによる進行性の全身感染は、ワクチン未接種の12~16週齢の子犬にみられることがあります。初期症状は、乾性の咳嗽で、それに続いて軽度の漿液性・粘液膿性の眼脂や鼻汁がみられて、扁桃炎がみられることもあります。肺炎を併発すると、咳嗽は湿性になって、回数も増加します。抑うつ状態になって、食欲不振を呈して、発熱や下痢がみられることもあります。蹠と鼻に角化症もみられます。神経症状は、全身症状が回復して1~3週後から出現して、認知障害、見当識障害、発作、小脳症状、前庭症状、四肢麻痺、運動失調などがみられます。頸部痛はあまりみられません。側頭葉に生じる灰白質脳軟化による発作が多くて、筋肉が律動性に収縮をくり返すために、手足の屈曲や咀嚼筋の収縮をくり返すミオクローヌスは、ジステンパー舞踏病と言われて、ジステンパー脳脊髄炎の特徴的な症状です。永久歯が萌出する前にジステンパーに感染した後、回復した症例では、エナメル質低形成で歯の表面が不規則になったり、褐色に変色した永久歯が見られたりします。診断は、神経症状に先立って消化器症状や呼吸器症状を示していることや、眼科検査で視神経炎、脈絡網膜炎、網膜剥離が確認されることなどですが、子犬のワクチン未接種、という問診が重要かもしれません。ウイルスの検出をすることも可能ですが、現場での対処という点ではあまり意味をなしません。特異的な治療法はないので、支持療法が主体ですが、効果には乏しいのが現実です。神経学的異常が進行すると、安楽死を選択することが賢明です。発作の制御には、抗てんかん薬を用います。感染の防止には、定期的なワクチン接種が非常に効果的ですので、必ずワクチンを接種しておきましょう。感染は、狂犬病ウイルスを唾液中に排出している動物に咬まれることで成立します。日本では、長らく発生していませんが、法律に則って、予防する義務があります。人も発症すれば、死にます。猫も感染します。と言いますか、全ての哺乳類が感染します。アライグマやキツネ、コウモリなどが感染源となることが多いので、海外から病原体を持ち込まないようにしなければなりません。咬まれてから発症するまでの潜伏期間には幅があって、短ければ1週間、長いと8ヶ月ということもあります。一旦、神経症状が発現すると、急速に病態が進行して、7日以内に死亡(100%)します。症状には、狂躁型と麻痺型があります。発病すると、2~3日は、不安げな様子や神経質な状態を示して、ウイルスが侵入した傷を舐めたり、咬んだりします。その後、狂暴化・精神異常の期間が続いて、動物は過敏に興奮して、実在しないものに咬みついたり、ケージや周囲の物を咬んだりします。協調不能、全般性発作を起こして、死亡します。麻痺型や発声障害型では、全身のLMN麻痺がみられて、数日でウイルスの侵入部位から中枢全体に麻痺が進行します。顔面に咬傷があると、脳神経の麻痺が最初の症状になって、嚥下困難、過度の流涎、かすれた鳴き声、顔面知覚の低下、下顎の下垂などの症状がみられます。私もそうですけど、狂犬病の犬が実際、どんな風なのか、を見たことがないので、どう診断するのかは、非常に難しいものがあります。しかしながら、どのような症状がでるのかを、文字情報ででも知っておいて、いざとなった時には、検査機関で調べてもらったらいいのではないかと考えています。とにかく、ワクチンの接種を毎年、法令に従って行っておくことが必要です。未だに、日本国内の狂犬病ワクチン接種率は、50%以下(47%と言われています)です。乾性型のFIPに罹患した猫で、進行性の神経学的障害が認められます。神経症状としては、発作、小脳症状、前庭障害、不全麻痺などです。前ぶどう膜炎、虹彩炎、脈絡網膜炎の併発もよくみられます。腹腔内臓器の肉芽腫によるしこりが確認されることもよくあります。診断は、血液検査で貧血と炎症性の変化があって、グロブリン濃度が顕著に増加します。CT検査やMRI検査を行うと、多病巣性の肉芽腫性病変と二次性水頭症がみられることがあります。脳脊髄液には、好中球性か、化膿性肉芽腫性の著しい好中球の増加、蛋白濃度の増加があります。免疫抑制剤や抗炎症薬で、ある程度症状が緩和されますが、基本的に予後不良です。神経症状が出る前に、死亡することも多々あります。トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)は、胎盤感染やシストを含んだ肉の摂取、オーシストを含んだ猫の糞便に汚染された食事や水の摂取で感染します。多くは、無症候性ですが、胎盤感染した子猫で肝臓、肺、中枢神経系、眼に急性の症状が誘起されることがあります。高齢の動物では、慢性的に被嚢化された感染が再活性化して発症することがあります。中枢神経系のトキソプラズマ症では、発作、旋回、振戦、運動失調、不全麻痺・麻痺などの症状が認められます。一般的な検査では異常はなく、脳脊髄液検査では、蛋白濃度の上昇と有核細胞の軽度増加があります。虫体が確認できることもあります。中枢神経系トキソプラズマ症の生前診断は困難です。他の器官や臓器への感染が、中枢神経に影響を及ばしている可能性を考慮することの方が妥当な判断です。トキソプラズマによる髄膜脳脊髄炎の治療には、クリンダマイシン(10mg/kg、経口、BID)を最低でも4週間以上投与することが奨められます。クリンダマイシンは、血液脳関門を通過するので、効果を発揮できることがあると考えられます。トリメトプリムスルファジアジン(15mg/kg、経口、BID)とピリメタミン(1mg/kg/日)との組み合わせを、抗トキソプラズマ薬として使用しますが、この薬剤を長期にわたって投与する場合は、葉酸の補給を行います。重度の神経症状を呈している場合は、きわめて予後不良です。なので、トキソプラズマ症で神経症状が出ていたら、末期症状と考えた方がいいと思います。神経症状、眼症状、筋症状は、虫体やオーシストの排出とは無関係なので、隔離の必要はありません。ネオスポーラ(Neospora caninum)は、犬に神経筋疾患を引き起こす寄生虫です。固有宿主が犬とコヨーテで、中間宿主のシカやウシの筋肉中のシストを経口摂取して感染します。糞便中にオーシストを排出します。主な感染経路は、胎盤感染です。6週齢~6ヶ月齢の子犬で、筋の虚弱や膝蓋腱反射の消失、筋と神経根の炎症で両後肢のLMN麻痺に進行することがよくあります。同腹子で複数認められます。すぐに治療を開始しないと、重度の萎縮と拘縮で、後肢が伸展したままの状態で固まってしまいます。子犬は比較的活発で、機敏で、後肢の症状以外は正常です。成犬は、先天的に感染していたシストの再活性化によるものと、シストの含まれた組織の摂取で発症しますが、中枢神経系の多病巣性の症状を示して、不全対麻痺、四肢不全麻痺、小脳症状、発作、脳神経異常などが報告されています。血液検査所見は、筋組織の障害ではCKやASTが上昇します。脳脊髄液は、蛋白濃度の上昇と、単球・リンパ球主体の白血球数増加が認められます。脳脊髄液中に特異抗体が検出されることもあります。重度の神経症状を示す症例を除けば、クリンダマイシン(10mg/kg、経口、BID)の4週間投与が最も有効です。多病巣性の神経症状、急な症状の進行、固縮して過伸展した後肢といった、治療が遅れてしまった状態になると、回復の予後は不良です。スピロヘータであるボレリア(Borrelia burgdorferi)が犬の中枢神経系に感染して、神経症状を起こす可能性が否定できません。ほとんどは、多発性関節炎、リンパ節の腫大、発熱です。攻撃性や発作を示す症例もあるようですが、脳脊髄液は、わずかに炎症性で、ボレリアの抗体価が高値になっていることは確認できます。早期の抗生剤治療で改善可能で、ドキシサイクリン(10mg/kg、PO、BID)やアモキシシリン(20mg/kg、PO、BID)で30日間の投与を行います。播種性の全身性真菌感染が、中枢神経と眼を巻き込んで発症することがあります。意識程度の低下、発作、旋回、不全麻痺の神経症状が現れます。眼科検査で、虹彩炎、脈絡網膜炎、網膜剥離、視神経炎などが認められます。脳脊髄液検査所見は、好中球性細胞の増加と蛋白濃度の上昇です。真菌の神経系への感染はごく稀ですが、治療を試みても予後は不良です。莢膜のある酵母(Cryptococcus neoformans・Cryptococcus gatti)は神経向性を示します。鼻腔内から篩板を通じて感染したり、血行性に播種を起こして中枢神経に感染します。クリプトコックス性髄膜脳炎における脳脊髄液の検査では、蛋白濃度の上昇と好中球性の細胞増加が確認されます。菌体が確認されることもよくあります。治療には、脳血液関門を通過するアムホテリシンBやフルコナゾールが用いられます。ダニ紅斑熱やエールヒリア症で、神経症状のみられることがあります。頸部痛、運動失調、前庭症状、昏迷、発作などが確認されます。全身症状を伴わずに神経症状のみを発症することはありません。全身症状や、リケッチア感染の特徴的な症状や所見、検査結果から診断しましょう。今は脳脊髄液のPCR検査で、紅斑熱とエールリヒアの鑑別も可能です。ドキシサイクリン(5~10mg/kg)による治療が効果的です。治療開始24~48時間で全身状態の劇的な改善が見込まれます。神経学的な異常は緩徐に回復してきますが、不可逆的な場合もあります。他の寄生虫の迷入による髄膜炎や髄膜脳炎の発生が報告されています。確定診断には寄生虫の検出が必要ですが、トキソプラズマやネオスポーラの抗体価、フィラリア抗原検査を行って、消去法的に診断していくことも必要です。寄生虫の迷入が疑われる場合は、イベルメクチンによる診断的治療を検討します。200~300μg/kgの用量で、経口投与か皮下投与を2週間毎に3回投与を行ってみます。プレドニゾロンによる抗炎症療法も必要となる場合があります。powered by

犬の脳炎は 脳が炎症を引き起こし壊死してしまう怖い病気です。.