Kidou Senkan Nadesico ~The Blank of 3 Years~ (機動戦艦ナデシコ The blank of 3years) is an Adventure game, developed by Fupac Co., Ltd. / Nexus Interact / Scarab and published by Sega Enterprises, Ltd., which was released in Japan in 1998 for the Sega Saturn. 文: あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として 第82回でお祝いするのは1998年9月23日にセガ(現セガゲームス)から発売されたセガサターン用ソフト『機動戦艦ナデシコ The blank of 3years』です。 本作は、1997年3月に放映終了したTVアニメ『機動戦艦ナデシコ』と、1998年8月に公開された『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』をつなぐエピソードを描いた、ディスク2枚組フルボイス仕様のサウンドノベルです。 もはやお約束ですが、ゲーム起動画面であえてCDプレイヤーの再生を選ぶとディスク1と2で異なる“警告メッセージ”を楽しめました。あまりすすめられた行為ではないのですが、当時のユーザーなら一度は試したことがあるのでは? せっかくなので『ナデシコ』自体の魅力を存分に語りたいところですが、あくまでもゲームソフトの記念記事ということで今回は自重しましょう。『ナデシコ』好き(主にルリ好き)の筆者の贔屓(ひいき)目を抜きにしても、当時は絶大な人気を誇った作品でした。 肝心のゲームについてはアニメ版スタッフが全面協力しただけあって、ファン納得のクオリティと魅力を備えています。 物語の注目ポイントとしてはタイトルどおり、“空白の3年間”に起きたと思しきエピソードを楽しめる点です。 ヒロインの1人、ホシノ・ルリのナデシコB艦長就任や、ホウメイガールズのアイドル活動まで言及。また、TV版ではボソンジャンプに巻き込まれて行方不明となった女性パイロットのイツキ・カザマが、ほぼすべてのストーリーにキーパーソンとして登場します。 イツキの素性はストーリーごとに変化。このあたりはサウンドノベルならではというか、整合性云々ではなくif展開として楽しむのが正解でしょう。 システムはクリアデータを使用することでアルバムやフラグが解放されていく周回プレイ型で、序章のプレイ内容に応じて4編のメインシナリオへと分岐。4編すべてをクリアしたセーブデータを使うことで、序章に新たな選択肢が追加されて、その選択肢を選ぶことで5編目(隠しストーリー)が出現します。 会話選択や選択までの時間経過(いわゆる隠しパラメータ)によって“人格マトリクス”が変化。熱血、冷静、行動的、消極的の割合で分岐先が決まります。 サウンドノベルでネタバレするほど無粋な話もないので、各ストーリーの見どころを簡単に紹介しておきましょう。ちなみに主人公(プレイヤーキャラ)は本作オリジナルで、ナデシコ艦内にボソンジャンプして現れた謎の人物。その素性はストーリーによって変化します。 “説明おばさん”ことイネス・フレサンジュが軸となる物語で、『機動戦艦ナデシコ』最大の秘密であるボソンジャンプについて、かなり合点のいく解答が得られます。 古代火星人の技術を巡る地球と木連の抗争では、本作オリジナルの“トレーラーバリス”まで登場。わりと無茶な変形シーンも必見です。 ラーメン屋を営むアキト&ユリカをはじめ、ナデシコの退役(争いのもととなる遺跡のコアユニットを載せて太陽系外まで慣性航行中)によって居場所を失ったルリや主人公を軸にした物語が展開します。 いずれのストーリーにも、ボタン連打によって好感度アップを目指す“熱視線イベント”が用意されています。あらぬ場所を見たり、見つめ過ぎないように連打を加減するのが攻略のカギでした。 ナデシコの通信担当であるメグミ・レイナードを軸とした物語で、主人公がアイドルのマネージャーを務めるという異色のストーリー。アイドル同士の熾烈な人気競争や、芸能界ならではのドロドロとした展開も楽しめます。 注目ポイントとしては、このストーリーだけ主人公が女性ということでしょうか。途中の一場面だけ“彼”という誤表記が入り混じって混乱しますが、中盤から女性であることを伺わせるセリフがちらほらと出現。 極めつけは、下着姿のメグミと主人公が朝チュンするという魅惑の場面が(もちろん女性同士です)……。 このストーリーでは居場所を失ったルリと主人公が新造戦艦ナデシコBで大活躍! 劇場版を彷彿させるクルー集めや、謎の無人兵器との激戦が描かれます。ちなみに、主人公やイツキの素性はわりと悲劇的な設定に……。 4編をクリアすることで選択可能となる隠しストーリーで、『機動戦艦ナデシコ』の劇中劇である『ゲキガンガー』をモチーフとしたストーリーが展開します。 AVGやサウンドノベルの紹介でどこまで触れていいものか迷いどころです。いつもであれば「あとはぜひ、自分の目で確かめて」と締めくくるところですが、本作に限ってはリメイク版や移植版が存在しないため、現在プレイするにはセガサターン本体を用意する必要があるなどハードルが高めです。 気軽にオススメし難いタイトルではありますが、『ナデシコ』ファンなら楽しめる、スタッフ陣の愛情がこもった1本です。(C)ジーベック/ナデシコ製作委員会・テレビ東京データ関連サイト(c) KADOKAWA Game Linkage Inc.表示形式: PC ⁄
1996年10月1日から1997年3月25日まで全26話された。本作は宇宙及び宇宙戦艦を主要な舞台としてリアルロボットが活躍するSFアニメでありながら、ラブコメディー要素も取り入れた作品である。また、この作品は細部への偏執的とも言える拘りが特徴で、その最たるものは、劇中劇として度々登場する熱血巨大ロボットアニメ『ゲキ・ガンガー3』である。専門のチームまで編成され、1970年代のロボットアニメの味を忠実に再現し、本作のテーマ性を横から強く支えるものとなっている。1998年8月1日 … 現時点ではこのメニューの読み込みに問題があります。 謎の黒い機動兵器。 ゲーム「機動戦艦ナデシコ The blank of 3years」 トレーラーバリス 火星遺跡の調査団の荷物を運んでいたトレーラーをウリバタケが勝手に改造した機体。 トレーラー形態から空戦フレームに変形する。 TVアニメ『機動戦艦ナデシコ』と『劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』をつなぐエピソードを描いた『機動戦艦ナデシコ The blank of 3years』。その魅力を振りかえります。
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