スウェーデン生まれ、デンマーク育ち。2000年にデンマークのミニシリーズ『The Spider(原題)』(オーレ・クリスチャン・マセン監督)でブレイクして一躍有名となる。それ以来、国内外の映画、テレビ、舞台など数々のプロジェクトに参加してきた。 北欧、もっと知りたい!デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンのニュース&情報サイト【北欧区】ブログ北欧総合情報サイト【北欧区】担当スタッフがお贈りするブログ。© 2018 NORDISK FILM PRODUCTION A/S 今回ご紹介する映画は『the guilty/ギルティ』です。 デンマーク製作の映画が話題を呼んでいます。 本作、電話で話しているだけの映画なんです。でもめちゃくちゃ面白いんです。 ワンシチュエーションを突き詰めた見本のような作品になっていました。 本作『THE GUILTY ギルティ』(原題: Den skyldige)が長編映画デビュー作品となります。 主演を演じたヤコブ・セーダーグレンは、スウェーデン生まれ、デンマーク育ちで、国内外の映画やテレビや舞台 … 本日は、これまでありそうでなかった、今月22日公開となる衝撃の映画『the guilty/ギルティ』をご紹介! スウェーデン・ヨーテボリ生まれでデンマーク国立映画学校を卒業した新鋭、グスタフ・モーラー脚本・監督作。 『the guilty ギルティ』の感想(重要なネタバレあり!) ではまずうんこ度(このサイトではどのくらいつまらなかったかで評価してます) 3.5/10 面白いぞ … でもやはり映画は空間を飛ばないとダメだなと思わされる映画 サンダンス映画賞の観客賞を受賞。誘拐された女性から緊急通報があり、警官アスガーは電話だけで助けようとします。女性宅には娘が残されてて、その他にも...。この先はアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)は警察官だが、ある事件で問題を起こしたので緊急通報司令室のオペレーターとして働いています。アスガーは酔っぱらいや車内強盗に関する対応の後、赤ちゃんの弟がいること、父ミケルが母イーベンを連れ去ったこと、ミケルの電話番号と逮捕歴が判明します。アスガーは警察や元上司にミケル逮捕を依頼するが「自分の仕事だけしてろ」と言われ、元同僚ラシッド(オマール・シャガウィー)に頼みます。ラシッドは翌日の裁判でアスガーの職務復帰のために嘘の証言をする予定だが、心配にたえきれず酔っぱらってます。アスガーが派遣したアスガーがイーベンに電話するとトランクに入れられてて、ミケルが開けたらレンガでなぐって逃げろと助言すると、イーベンは「赤ちゃんのお腹から蛇を取り出した」と言います。ラシッドはイーベンが精神病院に入院してたことを発見して...。この先はグスタフ・モーラー監督は北欧スウェーデン生まれで、デンマーク国立映画学校を卒業し、卒業制作『In Darkness』はノルウェー国際映画祭のネクストジェネレーション賞を受賞してます。本作主演を演じたヤコブ・セーダーグレンは、スウェーデン生まれ、デンマーク育ちで、国内外の映画やテレビや舞台で活躍中です。デンマークアカデミー賞の男優賞なども受賞し、ヨーロッパ映画賞でもノミネートされていますが日本では無名に近いです。アスガー以外の主要キャラクター達は、本作では「声だけ」の登場です。アスガーの職場の管理職員などは特に役割もないけど、強面(こわもて)だったり、殺伐とした事件が起こっててものんきに食事してたりと、面白い雰囲気を出せてます。約6歳のマチルデを演じた女優は実年齢は知りませんが好演してます。本作『THE GUILTY ギルティ』はサンダンス映画賞では観客賞を受賞していて、『THE GUILTY ギルティ』はシチュエーション系映画としては、声を出したらダメな『主役のアスガー以外に事件にからむ人間はアスガーはいつもと違う仕事なので、最初は酔っぱらいや要領を得ない通報者には面倒そうに対応します。そこではアスガーは一瞬で「イーベンは誘拐の被害者だと判断」します。そしてイーベンの娘マチルデと電話した時も、元父親のミケルが母親イーベンを無理やり連れ去ったのだと結論づけます。ミケルに犯罪歴があったこともわかり、ますます先入観は深まります。このように、アスガーはキャラクターの背景や事情も知らないのに、声や話し方の印象だけで「ミケルが赤ん坊を殺害し、元妻を拉致した」と誤解しますが、映画を観てる悲惨な事件の対応をし、真犯人と被害者を間違えてしまったアスガーは、自分があやまちをおかした事件の「罪(ギルティ)」の深刻さに気づいていきます。自分を助けようとしてアルコールに逃げてる相棒ラシッドにも、嘘の証言の取りやめを勧めます。 ラストまで見ればわかりますが、他人の罪(ギルティ)を追求することにより、自分がおかした罪の重さに気づいていく物語になっています。当初アスガーは相棒ラシッドによるウソの証言で、前職に復帰しようと考えてたようですが、その嘘証言で逮捕される人もいるのかもしれません。終盤のアスガーとイーベンのたわいもない会話の中には、イーベンが精神病患者だとわかると寒気のする単語が続出しています。その時は重要だと思わなくてあまり覚えてないため、ネット情報から記憶をたどったので間違いあれば教えてください。イーベンは鮫やソーセージを好きだと言ってますが、これは我が子?を殺害したという伏線にも感じられます。赤ん坊がお腹のヘビ?のせいで泣いてると思い、取り除いてやろうとしたようです。蛇やソーセージは内臓や大腸も連想させるので気持ち悪いですね。 『THE GUILTY ギルティ』は最近はやりのワンシチュエーション・スリラー映画としてかなり挑戦的な作品で、88分間ずっと引き込まれ続け、劇場体験するには最適な映画です。一方でミステリー小説やサスペンス映画に慣れてる人なら「イーベン犯人説」だけでなく「マチルデ犯人説」「マチルデは実は大人」「イーベンは車に1人」「アスガー犯人説」「ラシッド犯人説」「アスガーの事件と関連」等も考慮するでしょう。そういう点で、本作の結末は最もシンプルに落ち着いたとも感じます。ただ、アスガーの贖罪に結びついていく展開は上手いなとも思うので評価はできます。©2020