既往歴: 入院時に家族から聴取しても、実は過去の入院カルテなどが存在する事もある。 既往歴が多い方の場合、必要・不要を判断しましょう: adl: 施設入所や転院(回復期病院)の場合は、この項目だけ先に希望される場合が多い。 現病歴(げんびょうれき)とは、今の病気(主訴)が、いつから、どのように始まり、どのような経過をとってきたのか、前医ではどのような治療を受けたのか、どのように症状が変化したのか、といった情報をまとめた… 2013 Dec 32)Lee W, Siau K, Singh G. Boerhaave's syndrome presenting as an upper  科学的根拠に基づく最新医学情報とグローバル・スケールでの先端医学のホットな話題を提供し、わかりやすく解説します。メルマガ「 臨床推論の総論とピットフォールをマンガでサクッと1時間以内に習得できます。エキスパート診断医への一歩を踏み出すことができます。「 テレビや新聞より早いグローバルな情報や科学的に正確なエビデンスに基づき、サプリなどの宣伝なしの信頼性の高い中立な情報をお届けします。キンドル版「 「型」が身につくカルテの書き方 ... 【既往歴(3) ... 現病歴から検査所見までの情報量が多いので,考察に入る前に病態のブリーフサマリーを入れる。 (7)鑑別診断を重み付けして並べ,根拠も簡潔に説明する。 英文ケースレポートの書き方徳田安春CASE DESCRIPTION その1:病歴を書く ポイントでは、今回はCASE DESCRIPTIONを書いてみよう。まずは病歴。ポイントはこれ。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~主訴を含む現病歴の文は主要な症状ではもれなく表す。その主訴がいつからあったかについても書く。既往歴+アルファの「アルファ」には、重要であれば手術歴、外傷歴、内服歴も適宜入れ、必要に応じて生活歴、家族歴も入れる。今回の症例で最も重要な現病歴を中心に記載すればよい。 「主訴」CASE DESCRIPTIONは論文のメインディッシュなのでたいへん重要。逆に、ここがきちんと書かれていないとリジェクトの可能性が高い。それではサンプルからみていこう。今回はまずA sneeze: an unusual trigger for aortic dissectionから引用した(1)。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~上記サンプルでは次の文で起こされている。A 57-year-old man developed sudden onset of severe left-sided pleuritic chest pain radiating to his neck and back associated with breathlessness immediately following a forceful sneeze.冒頭文に年齢と性を冒頭に置くのは定型ルールである。ここで、maleではなく、manを使用していることにも気づいた読者は多いだろう。maleやfemaleはなるべく使用しないことだ。ここで使用されている、下記の構文は応用可能であることがわかる。これをマスターするとCASE DESCRIPTIONの書き出しがスムースになる。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~一般に、発症様式onsetには、突発sudden、急性acute、緩徐gradualの3種類がある。それぞれの場合にあわせて、上記の構文の突発suddenを、急性acuteや緩徐gradualに置換すればよい。余談かもしれないが、これらのなかでも突発発症は臨床的に重要である。なぜなら、「突発」というと、病態の機序が「つまる」「さける」「やぶれる」「ねじれる」からいずれかを示唆しているからだ。上記ケースの疾患は大動脈解離であり、大動脈が「さける」病気だ。 「現病歴」つづきの文をみてみよう。He presented to the emergency department after 3 h of the onset of symptoms.ここで、発症3時間後に救急受診していることがわかる。主訴がいつからあったかについて書かれている。これも応用可能な構文である。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ここで、to の部分は除いて、 「既往歴+α」つづきの文をみてみよう。His medical history included asthma and gout.これは併存症。pastという形容詞がmedical historyについて無いことでそのことがわかる。もしあれば、完全な既往歴となる。つづきの文をみてみよう。There was no family history of aortic disease, sudden death and structural cardiac abnormalities.これは家族歴。大動脈疾患の原因にはMarfan症候群やEhlers-Danlos症候群などの家族歴がある場合もあるので家族歴は重要である。つづきの文をみてみよう。His only regular medication was a salbutamol inhaler.薬歴である。疾患の原因のなかには薬剤性のものも多いので薬歴も重要である。 「主訴」では、別のサンプルをみてみよう。下記はBoerhaave's syndrome presenting as an upper gastrointestinal bleedから引用した(2)。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~上記サンプルでは次の文で起こされている。A 64-year-old man with no significant medical history presented to the emergency department with haematemesis and melaena.前述の「構文その2」が使用されている。主訴を示している。また、 「現病歴」つづきの文をみてみよう。The patient reported overnight retching and vomiting, with a sharp pain localised to his throat after consumption of a boneless tuna salad.追加の病歴である。今回の主訴の前に、嘔吐や前頚部痛などの症状がおきていたことを著している。病歴聴取で判明した重要なストーリーである。これは応用可能な構文である。The patient denied taking any medications including over the counter medications.追加の病歴のうち、重要な陰性所見である。英語ではpertinent negativeという。これも応用可能な構文である。この2つの構文をペアで覚えると便利。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~病歴上で重要なpertinent negative情報を追加する際に使える。・・・には名詞、名詞句などを置けばよい。 「既往歴+α」病歴で最後の文をみてみよう。The patient had no variceal risk factors.医学的に解釈した危険因子がないということをコンパクトに「美しく」表現している。同様に、冠動脈疾患の危険因子が無いという場合には、下記のように書けばよい。The patient had no coronary risk factors.そうするとこれも構文として使えるということだ。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~次回は身体所見の書き方に移る。こうご期待!参考文献1)Upadhyaya SG, Large A.