犯人は誰なのか問い詰めるマスタング大佐に対し、エンヴィーはその殺し方を再現して見せました。その後復讐心を抑えられなくなった大佐によって、文字どおり賢者の石が尽きるまで、全身を焼き尽くされることになります。自らの悪行を自慢するように挑発し、それがすべて自分の身に返ってくるという本当に自業自得な話なのですが、エンヴィーがそうまでして人を見下し、侮蔑するような発言をくり返していたのには、ある理由があったのです。マスタング大佐によって仮の肉体を維持できなくなるまで焼かれてしまったエンヴィーは、トドメを刺されるまであとひと焼きというところまで追い詰められていました。しかしこの時、復讐の炎に身を焦がして畜生道に堕ちようとしているマスタング大佐に対し、リザ・ホークアイ中尉を中心とした仲間たちが説得をし、平静を取り戻させることに成功します。すると、そんな彼らの説得を聞いていたエンヴィーは、「綺麗ごとだ」「人情ごっこだ」と蔑むのです。彼らの復讐心をあおり、醜い心を再燃させようと試みました。しかしすでに気持ちを落ち着かせた面々は聞く耳を持ちません。悔しさで叫び出すエンヴィーに対し、エドワードは哀れむように告げます。この言葉を聞いたエンヴィーは、まさしく自分の心の本質を言い当てられてしまった悔しさに涙し、自らを構成していた最後の賢者の石を砕いて、自決してしまうのです。本作に登場するキャラクターたちは、皆さまざまな最期を迎えますが、そのなかでもエンヴィーの死にざまは、ただただ哀れで寂しいものとなりました。その詳しい様子、最後の彼の名言はこのあとにさらに詳しくご紹介します。ホムンクルスのなかで、もっとも残忍で陰湿な性格を持っており、ひと言で表すなら外道。仲間が計画を遂行する際は忠実に従いますが、その過程で生じる人間を痛めつけるチャンスを逃さずに利用し、人々が苦しみ争う姿を見てはあざ笑うという歪みっぷりです。随所で極悪非道な発言をくり返しているので、今回はその中から3つの名言をご紹介します。1つ目は、エンヴィーといえばこのセリフといえるほど、その残虐さを印象づけたひと言です。それはヒューズ中尉が賢者の石の製造法と軍部の秘密について知ってしまった場面。エンヴィーがロス少尉に化けて彼の前に現れますが、ほくろの位置で偽物だとバレてしまいます。ちょっとした会話をしながらも、ナイフを用意して「家で女房と子供が待ってるんだ………」と言うヒューズ。しかし「ここで死ぬ訳にゃいかねぇんだよ!!」と言って振り向いた彼が見たのはその愛する妻の姿でした。彼の妻の姿に変身することで攻撃の手を止めさせ、殺害するという、なんとも卑劣なシーン。人間の感情を弄ぶことに長けているエンヴィーがよく表れています。2つ目は戦闘の最中に、誤ってエドワードとシン国のリン・ヤオと一緒に、「暴食」のホムンクルスであるグラトニーに飲み込まれてしまった時のことです。そもそもホムンクルスたちは体を維持するために、「生きた人間」を原料にした「賢者の石」を体内に取り込む必要があります。初めてエンヴィーの正体を見たエドワードはグラトニーの体内にあるものとエンヴィーの体内にある賢者の石、彼の本当の体を見て、クセルクセス国民を対価に賢者の石を生み出したことを指摘します。そしてグラトニーの体から出るための通行料として賢者の石を使わなくてはならないことに躊躇し、体を構成する無数の人間だったものに同情の念を抱くエドワード。しかしエンヴィーはそれに対し、こう吐き捨てるのです。まるで人間の善性を全否定するように、バッサリと一刀両断です。エンヴィーらしい血も涙もない発言なのですが、下等生物と罵る人間に同情されることを嫌悪するあたりが、エンヴィーの「真の姿」に対する哀れみを跳ねのけたいという思いを表してるのかもしれません。3つ目は、ヒューズを殺されたと知ったマスタングに何度も焼き尽くされ、ついに小さい怪獣のようなちっぽけな正体を表した時のこと。周囲の言葉にやっと我に返った大佐を見て、もう一度彼を焚き付けるようなことを言います。しかしもうエンヴィーの言葉に心を動かさなくなった彼らを見て、「ちくしょおおおお!! そんなエンヴィーの見た目から女性に思っていたという声も少なくありません。一人称が「このエンヴィー」という変わったものであることも含めてそう勘違いされてしまうのかもしれません。 又、エンヴィーの高山みなみへの変更もセンスがないとしか言い様がない。これは御存知の通り、「名探偵コナン」のコナン役や「魔女の宅急便」のキキ役でお馴染みの声優。どうしてもこれらのイメージが付きまとってしまうだろう。 コナンも工藤新一の声優さんも、ずっと同じで、変わったことはありません。 とくに、2009年公開の劇場版「漆黒の追跡者」あたりから、「新一の声が変わった?」とか「声優さんが変わった?」と思った人がいたそうです。 !」と叫ぶのです。そんな彼を見て、エドワードは「おまえ…人間に嫉妬してるんだ」と言って、か弱い存在ではあるものの、周囲の力を借りて何度でも問題に立ち向かう人間がうらやましいんだ、と指摘するのです。そんなエドワードの言葉を聞いたエンヴィーは自分の体がちぎれそうになるまで無理をして彼の手から抜け出し、地べたに落ちて、死ぬ間際にこう言うのです。人間を見下している発言ではあるのですが、上の2つとは趣が異なります。エンヴィーは自分の体内から賢者の石を取り出してそれを破壊。そのまま自死を選びました。さんざん人間を弄んできたエンヴィー。それらはすべて、自分たちより劣っているはずの人間に対する嫉妬から来たものだったのだと分かる一幕です。彼の本質をうかがい知ることができるでしょう。 17: 忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:15) 2013/07/28 18:23:23 ID:EyYp5bbD0. © 2020 コミックキャラバン All rights reserved. 主人公のエルリック兄弟や一部のキャラは1期、2期同じ声優が演じてますが、ほとんどのキャラは声優変わってます。2期が良かった声優はマスタング大佐、ホーエンハイム、ラスト、エンヴィーです。特に三木眞一郎さんのマスタング大佐が良かった。 copyright honcierge 2014 エンヴィーは、漫画『鋼の錬金術師』において、主人公たちの敵対勢力である人造人間「ホムンクルス」のうちのひとりです。彼らの創造主である「お父様」によって、4番目に作られました。その名は「嫉妬」を意味しています。人間を見下しているホムンクルスたちのなかでも、とりわけその傾向が強く、人をいたぶり弄ぶことに喜びを感じる残虐性に溢れた性格の持ち主です。2度のアニメ化のうち、1期目は山口眞弓、2期目は高山みなみが声を担当。実写映画では、俳優の本郷奏多が演じます。こちらも要チェックですね。人造人間であるホムンクルスたちは、いずれも人間を模した姿形をしていて、ラストのようにはっきりと女性らしい体つきをしている者もいます。しかし彼らにはそもそも生殖機能がないため、性別という概念があるのかどうかはわかりません。エンヴィーはそんなホムンクルスたちのなかでも、もっとも中性的な見た目をしています。小柄で長髪、上半身はがっしりとしていますが、下半身はすらっとしているのが特徴です。そんなエンヴィーの見た目から女性に思っていたという声も少なくありません。一人称が「このエンヴィー」という変わったものであることも含めてそう勘違いされてしまうのかもしれません。そもそもエンヴィーは外見を自由に変えることができる能力をもっていて、普段の姿も変身後のもの。男性女性、さらには無機物の姿になることもできるので、性別などにはとらわれていないのでしょう。エンヴィーの能力は先述したとおり、変身。老若男女を問わず変身可能で、この能力を用いて奇襲や騙し討ちをするのが得意です。そんなエンヴィーですが、実は本来の姿は人型ではありません。その正体は、過去に賢者の石の錬成に使用した大量のクセルクセス人の体で構成された、見るもおぞましい巨体の化け物だったのです。もはや人間には戻れない存在になったクセルクセス人たちですが、かすかな意識のようなものはあるようで、生きよう、死のう、見ないで、など様々な言葉を投げかけてきます。エドワードがグラトニーの体から出るために彼らからつくられた賢者の石を使った時には、「ありがとう」とエンヴィーの体から解放される感謝の言葉を口にした者もいました。エンヴィー自身もその姿を醜いと自覚しており、その事実を知る者は誰であろうと消し去ろうとするほど嫌悪しています。しかしそれが正体かと思いきや、さらにエンヴィーには本体がありました。それは小さな恐竜かトカゲのような姿。目だけが大きく、左右4本の手のようなものを持っており、下半身は尻尾のようになっています。おぞましい巨体もそうですが、この小さな姿も彼のコンプレックスを物語った姿にも感じられます。その裏返しとして、普段は中性的で端正な顔立ちの人間の姿をしているのかもしれませんね。エンヴィーが関わってきた数々の悪行のなかでも、読者にとって印象深いのはやはり先述したヒューズ殺しでしょう。魅力的な人柄で人気のあった彼を、あろうことか愛妻に化けて襲撃するという卑劣な手段で殺害したエンヴィーは、後にヒューズの親友だったマスタング大佐によって倒されることになります。