十字架の道行きの祈りとは カトリック教会には、イエスの不正な裁判から十字架の死に至る歩みを、14場面に描いた絵画やレリーフなどが聖堂内に並べて掛けてあり、それぞれを"留<りゅう>"といいます。 「十字架の道行」の祈りは、このひとつひとつの"留"を順次たどって、イエスの受難の各場面を黙想し、回心しキリストの愛にならうための祈りです。
第一留 イエス、死刑を宣告される 大祭司カイアファの館で不法な裁判をお受けになったイエスは、ローマ総督ピラトの前に引いていかれました。ピラトはイエスを釈放しようとしますが、ユダヤ人は長老たちにそそのかされて、イエスを十字架につけよと叫びます。赤いマントを着せられ、いばらの冠をかぶせられたイエスは、一言も弁解なさらず、人々の憎しみの的になったまま死刑を宣告されました。 「十字架の道行きの祈り」とは カトリック教会には、イエスの不正な裁判から十字架の死に至る歩みを、14場面に描い た絵画やレリーフなどが聖堂内に並べて掛けてあり、それぞれを"留(りゅう)"といい …
第十二留 イエス、十字架上で息をひきとる 昼の十二時から暗闇が全地を覆い、三時ごろにイエスは大声で、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」と叫ばれました。また、かたわらに母マリアと愛する弟子が立っているのを見て、「婦人よ、ご覧なさい。あなたの子です」「見なさい。あなたの母です」と仰せになり、最後に「成し遂げられた」と言って頭を垂れ、息をひきとられました。 十字架の道行について、カトリック教会で行われる儀式で、中世末期から行われてきた。キリストのまねびの一形態ともいえる。イエス・キリストの捕縛から受難を経て復活まで15の場面を、個々の場所や出来事を心に留めて祈りを奉げる。聖地巡礼ではそれぞれの場所で祈祷を行う。 ののしり続ける群衆のなかにも、嘆き悲しみながらイエスについていく婦人たちがいました。イエスは婦人たちに向かい、「わたしたちのために泣くな。むしろ、自分と自分の子どもたちのために泣け」と仰せになり、罪深い自分自身に涙するよう諭されました。 十字架の道行について、カトリック教会で行われる儀式で、中世末期から行われてきた。キリストのまねびの一形態ともいえる。イエス・キリストの捕縛から受難を経て復活まで15の場面を、個々の場所や出来事を心に留めて祈りを奉げる。聖地巡礼ではそれぞれの場所で祈祷を行う。これを模すためにカトリック教会の聖堂では壁に捕縛から埋葬まで14場面の聖画像が掲げてある。最後の15番目場面の復活は祭壇側に向かって祈る。ただし、四旬節中は、14番目までの祈りが奉げられる。特に四旬節は毎週金曜日に行われるのが一般的である。
イエスに向けられた人々のあざけりと憎しみを、マリアも受けます。神の子の母が今、大罪人の母としてはずかしめにさらされています。母マリアは我が子の苦難を受けとめ、「おことばどおり、なりますように」と神のみ手にすべてをゆだねました。
ののしりを浴びせられ、血と汗にまみれたイエスの顔は、苦痛にゆがんでいます。だれ一人同情を寄せようとしないそのとき、思いがけずベロニカという女性が進み出て布を渡すと、イエスは顔をぬぐい、お返しになりました。 十字架の道行きにはいくつか種類があり、聖書に忠実な物と、伝統的に教えられてきた物があります。伝統的に教えらててきた十字架の道行きは下記の通りです。 1.イエス、死刑宣告を受ける。 2.イエス、十字架を渡される 3.イエス、倒れる(1回目)。 「十字架の道行き」の 祈りを捧げる 習慣が あります。 「十字架」の 向こうには 「復活」が あります。 イエスさまと共に 心で歩みながら お祈りください。
第十三留 イエス、十字架から降ろされる 大きな出来事の後、あたりは静けさに包まれています。三人の脚を折るために兵士が来ます。イエスはすでに死んでおられたので脚を折らず、槍でイエスの脇腹を突き刺すと、すぐに血と水が流れ出ました。安息日の準備のときが近づいていたので、アリマタヤのヨセフが急いでイエスの遺体を降ろしました。 第九留 イエス、三度倒れる ゴルゴタの丘はもう目の前ですが、イエスの体には最後の一歩を上り切る力もなく、お倒れになります。しかし、イエスは今一度立ち上がり、人々の救いを望まれる御父の計画を実現するよう、最後の歩みをお続けになります。 第十一留 イエス、十字架につけられる 兵士たちはイエスを十字架に釘づけにし、また二人の犯罪人もイエスの右と左に十字架につけました。そのときイエスは、「父よ、彼らをおゆるしください。自分が何をしているのか知らないのです」と祈られました。犯罪人の一人が、「イエスよ、あなたのみ国においでになるときには、わたしを思い出してください」と願うと、イエスは、「あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と仰せになりました。 第十留 イエス、衣をはがされる 刑場に着くと、兵士たちは、血に染まったイエスの衣を乱暴にはぎ取りました。上着は四つに分けて、一つずつ取り、下着
イエスの処刑からおよそ二千年後の現在の地理上では、ヴィア・ドロローサの始発点は 【リスト:十字架の道行き】 若い頃は派手なピアノの演奏と、恵まれた容姿を活かして女性たちをぶいぶい言わせたことで知られるフランツ・リスト。しかし、晩年になって突然僧籍に入り、その作品も宗教性を帯び、内容も晦渋になっていきました。
第十四留 イエス、墓に葬られる イエスの体は亜麻布に包まれ、近くにあった新しい墓に葬られました。数人の婦人たちが埋葬に立ち会い、墓の入り口には大きな石を転がし、後に心を残して去っていきました 第二留 イエス、十字架をになう 死刑を宣告された人は刑場まで自分の十字架をかついで行かされました。イエスは、荒々しく負わされた十字架を黙って受けとめ、歩き始められます。こうして、はずかしめと処罰のしるしであった十字架は、救いと勝利をもたらすしるしとなりました。何も知らない群衆はただイエスをあざけるばかりです。