電子カルテやレセコンは医療事務になったらほぼ毎日使用するもの。パソコンでの入力とは違うの?楽に操作できるのはどちらか・どっちが使いやすいのか・電子カルテとレセコンの相違など、現場のスタッフの様子も伝えながら、日々の業務について書いてみます。
この記事は約 13 分で読めます。 医療事務に興味を持たれて、私のサイトへたどり着いていただき、ありがとうございます(^^) 現役で20年以上も働いている医療事務員の私が、本日は電子カルテとレセコンの違いについてお話ししようと思います。 あなたは「電子カルテ」とか「レセコン」という言葉、聞いたことありますか? もうすでに医療事務をめざされているあなたなら、電子カルテやレセコンはなんとなく知っておられるかもしれませんね。 医療事務になりたいと勉強を始めて何を学ぶのかというと、一番は保険請求についてです。学習することは他にもいろいろありますが・・。 医療事務としての専門スキルを身につけるというのは、なんといっても診療報酬明細書(レセプト)を理解することです。 そのためには、診療録(カルテ)に書かれてある内容をわかっていなければなりません。このカルテの使い方が年々変わってきたことが、電子カルテやレセコンと関連してきます。 では、その違いについて・・いってみますよ(^^) 私が医療事務として働き始めた頃の医院は、レセコンでした。かれこれ20年も前、私が医療事務員としてスタートを切った頃(^▽^;) 個人で開業されている、入院設備もない町のお医者さんです。通称レセコンといわれるレセプトコンピューターが2台ありました。 院長は診察内容を紙のカルテに記載。 このレセコンに入力するという業務が・日々の患者さんの診察代を清算するこの2つが同時にできているということなのです。 それには、カルテに書かれてあることを理解しなければなりません。 医療事務のなんらかの資格を取ろうと勉強を始めたら・・。カルテに書かれてあることを点数に変えて、レセプトという請求書を作っていくという作業があります。 これを、手書きではなくレセコンというコンピューターがやってくれるわけ。 勉強している時は、診療行為の点数を調べて計算し、レセプト用紙に細かい字で書いていきます。カルテに書かれてある内容が検査だらけだったら、それはそれは大変です(^^;) 20年前の私は資格勉強にはなかった、このレセコンの使い方から覚えなくてはなりませんでした。 もっと昔、レセコンすらなかった頃なら、資格勉強の時のように手書きでレセプト作成ということになります。もちろん、その当時に手書きでレセプトを作っていた診療所はあったと思います。 実際のところ、私がよく行ってた近所の小さな皮膚科では、月末の1日間は必ず休診でした。 「あ~、手書きのレセプトを作るために1日休みを取らなくていけないんだ~」って、医療事務目線で思っていたものです。もちろん、受付窓口あたりにコンピューターらしきものもなかったですし・・。 先生は紙カルテに診察内容を書かれて、医療事務が電卓やそろばんで患者さんの診療費を計算しておられました。 日々の仕事は、来院される患者さんの診察代の計算。そりゃ~、保険請求のためのレセプト(診療報酬明細書)を作るのに、丸1日くらいはかかるはずです。請求書は1ヶ月分ですからね。 昔々は、紙カルテのみの医療機関ばっかりだったということです。 医療事務がいう通称レセコン。レセプトコンピューターでは、診察内容を入力すると領収証が出てきて会計ができます。 もしレセコンがないとなると、この仕事を医療事務がするということ。自宅で医療事務の勉強をしている時はレセコンがないので、全て手作業での練習ですね。 現場にレセコンがないと、毎日の業務でいちいち点数を調べるのも時間がかかり大変。診療報酬点数を覚えてしまうことが一番となります。 だいたい、小さい医院では先生がされる診療行為や薬も一定しているので、慣れれば覚えられるでしょう。 ただ薬を院内で処方している場合は、薬代も自分の医院で計算しなくてはなりません。案外、これも大変なのです。 診療行為の点数は決まっていますが、薬は種類も数も患者さんによってまちまち。その都度、点数に置き変えて診察代として精算しなければなりません。 薬の計算方法は、また別の記事にも書いていきますので、そちらをご覧くださいね(^^) この薬に関しても、種類・個数・日数をきっちり入力すれば、レセコンが計算してくれます。 しっかりカルテの内容を把握して、間違いなく入力できればレセコン様様(笑) ですが、このレセコン入力はパソコンでのエクセルやワード操作が得意だからといっても、そのスキルは必要ありません。もちろん、タイピングが速いに越したことはありませんが・・。 レセコンの扱い方は機種によっても違うし、あなたが勤務された医療機関で慣れていきましょう。 慣れるまでは大変ですが、毎日の業務なのですぐできるようになりますよ。頑張ってくださいね。 大きな病院で診察を受けられた経験のあるあなたなら、目の前のコンピューターにカタカタ入力している先生の姿を見たことがあるのではないでしょうか。 うちの患者さんの中には、大病院の先生は聴診器もあててくれず、パソコン入力してばかり・・といわれたりします(笑) 電子カルテとは、今まで紙のカルテに手書きしていた内容を、電子カルテに打ち込むという作業に変わったものです。 先生が記載する診療内容の媒体が変わったわけ。紙カルテから電子カルテへ。 先生が直接、電子カルテに入力してくれるわけですから、レセコンの時のように医療事務が紙カルテの内容を入力という仕事がありません。 診療行為や処方薬をそのまま入力してもらえるのですから、医療事務はそのあとの処理をするだけ。 レセプトを作成するということから、確かめるという作業に変わります。 なんて楽チン・簡単になったのでしょう。このままじゃ、医療事務なんて必要ないんじゃない?って思いますよね(^^;) たしかに、今後は電子カルテがもっと普及していくと今の人数ほど医療事務はいらなくなるかもしれません。 でも、まだまだ厚生労働省が思っていたほど電子カルテの使用は広がっていないようです。 患者さんが内診をしてもらえないと思われるほど、先生は電子カルテの入力に必死なのかもしれません。 紙カルテに書く時間以上に、先生の入力作業に手間がかかるとなると、これはこれで考えもの。患者さんのためになっていませんもんね(^^;) そのために、先生の作業の負担を減らす「医師事務作業補助技能」という資格なんかもあるわけ。 レセコンでは診療内容の入力という作業がありましたが、電子カルテの導入では確認することが大事だといえます。 医師は、案外細かい点数のことは知らないものです。取り損ねている点数や、本来は患者さんからはもらえない点数が入力されていたり、医療事務は点検にも念には念を入れてしなくてはなりません。 「医師事務作業補助技能」でも取得して、電子カルテの入力を先生に変わって入力するというのも仕事の一つです。あ~、もちろん資格は必須ではないですよ(^^;) いかがでしたか。このように、レセコンと電子カルテは、昔の手書きでの業務に比べると楽にはなってきています。 医療事務の資格を取ろうと頑張っておられるあなたなら感じておられるかもしれませんが、レセプト1枚手書きで作るのは時間がかかるものです。面倒で大変な作業ですよね?(^▽^;) レセコン入力は覚えるまでが大変ですが、レセプトを1枚1枚手書きで作成することを思えば手間もかからないでしょう。 電子カルテともなれば、その診療行為の入力までも先生が打って下さるのですから、もっと楽なわけです。医療事務は確認に力を注ぎます。 そしてその分、患者さんへの応対にも、余裕をもっておもてなしすることができます。医療事務はサービス業ともいわれていますから・・。 ただ、私は小さな医院に20年以上勤めていて思うことがあります。 レセコンにしろ電子カルテにしろ、医療現場ではそれなりにスピードも要求されます。患者さんをお待たせしないということ。もちろん、命に関わることもあるからです。 それでも、医療事務の確認や点検は重要。確実・正確にカルテを理解することは、スピードも要求される中、難しくなってきているのでしょう。 カルテの内容を幅広く見る・確認するという作業が減っているように思っています。 もちろん、当日の会計をスピーディーにすることも大事です。でも、もっと診療内容を確認して、前後の診察の流れ・経過をみた方が良いのでは・・とも感じています。 医療事務としてコストを重視することは大切です。早く会計をしてあげることも大事です。 それでも、前後のカルテの内容に目を向けることによって、患者さんの状態であったり、訴えであったり、質問など話されることへの理解が早くなることもあります。 医療事務でもカルテの内容はしっかり把握しておいてほしいな~と思いながら、自分にも言い聞かせているわけです(^^) レセコンや電子カルテで、業務が少し楽になったと思った時は、その分医療事務として次は何をすれば良いのか考えてほしいと思っています。 実際の業務では、そういったコンピューターに向かってする仕事だけではないですから・・。 詳しい自己紹介は↑こちらでどうぞ詳しい自己紹介は↑こちらでどうぞ 医療事務として仕事をする中で、レセプトコンピュータや電子カルテといった専用システムの入ったパソコンの操作をする機会が非常に多いです。そこで本コラムでは、レセプトコンピュータや電子カルテはそもそもどのようなものなのか、また電子カルテ導入に伴うメリットデメリットについて解説します。さらに電子カルテと混同されがちなオーダリングシステムや、電子カルテとの違いについて触れていますので、医療事務の仕事に興味のある人や診療報酬請求事務能力認定試験の受験を検討している人はぜひ参考にしてくださいね。レセプトコンピュータとは、レセプト(診療報酬明細書)を作成するためのもので、主に医療事務が扱います。レセプトコンピュータは医事コンピュータと呼ばれることもあり、「レセコン」と略されることが多いです。レセコンは、紙カルテで診療している医療機関で利用されています。レセコンには、健康保険証などをもとにした患者情報や、医師が紙カルテに記入した処方内容の入力を行ない、診療報酬点数の計算をします。レセコンはレセプト作成や日々の診療費の計算に加えて、処方箋や薬剤情報提供文書(薬情)などの帳票類の発行もできるようになっており、大変便利なコンピュータです。医療事務に関わりの深いものとして、電子カルテについても解説します。現在では電子カルテを導入する医療機関が多いため、主に医療事務に関わる電子カルテ導入のメリットや、避けられないデメリットについて解説します。電子カルテとは、紙カルテに書いていた内容をパソコンに入力するもので、病院向けと診療所向けに大きく分かれます。院内検査機器や検査会社とのオンライン連携によって、検査結果の取り込みも可能です。医療機関全体でみると普及率はまだ低いものの、新規開業では電子カルテ導入が主流になっており、既存の医療機関でも紙カルテから電子カルテへの移行が増加しています。カルテシステムと医事会計システムが一体型ものが多く、電子カルテシステムが導入される場合は、実際に医療事務が操作するのは医事会計部分ですが、医師が使うシステムと同じシステムを操作することになります。そのため、医療事務にとっても電子カルテはレセコンと同様に、関わりの深いものといっていいでしょう。ここでは、主に医療事務に関わる電子カルテを導入するメリットを見てみましょう。電子カルテを導入することによって、医師がカルテを手書きする手間が省けるだけでなく、医療事務にとってもさまざまなメリットがあります。電子カルテにもよりますが、医師の処方を入力した内容をもとに自動で会計が入力され、医療事務が手入力しなくてはいけない内容が減少するので、とても楽になりますし、医療事務の入力ミスも減らせます。結果として受付や会計が早くなり、患者の待ち時間も短縮できるので、患者にとっても大きなメリットになるのです。電子カルテの導入により、メリットを享受できるだけではなく、デメリットも残念ながらついてまわります。電子カルテ導入によるデメリットは、医療事務に限ったことではなく、医療機関全体に関わることです。電子カルテ導入当初は、操作方法の習得ができるまでは少し大変です。パソコン操作に慣れた人ならあまり心配はありませんが、小さなクリニックでは年配の医療事務の方も多く、最初は操作に苦労するようです。とくに心配なのが、通常診療がストップしてしまうようなトラブルが起こることです。無停電電源装置の設置により、停電による急なシャットダウンでデータが飛ばないようにするなどの備えは可能ですが、それがあるからといって絶対に普段通りの診療ができるというわけではありません。また、機械ですから故障の可能性もゼロではなく、5年ほどでコンピュータの入れ替えも必要になります。起こりうるトラブルに対しては、バックアップシステムの導入や無停電電源装置の設置、頭書部分のみ紙で保管するなどの対策が取られています。オーダリングシステムとは、処置・検査・リハビリ・画像診断などの処方内容を紙ではなくコンピュータで指示できるものです。看護師や検査技師などはこのオーダリングシステムにより、ほぼリアルタイムで医師からの指示を受けることができます。そのため、医師がオーダー内容を紙に書いて、誰かがその紙を担当部署にもっていくということがなくなるため、伝達までのタイムラグをほぼなくすことができるのです。電子カルテは紙カルテを電子化したもので、オーダリングシステムは処方内容を指示するためのもの、という違いがあり、この2つの違いがわからず混同されることがありますが別物です。医療事務未経験だと、レセコンや電子カルテの操作は、最初は難しいですが慣れれば大丈夫です。細かな操作方法などは機械のメーカーによっても異なりますが、他の医療事務の人から教えてもらえるでしょう。まずは診療報酬請求の基本的な知識を得ておくことが大切です。レセコンや電子カルテによって、レセプト作成や窓口会計のための手計算は不要ですが、正しい入力をするためには医療事務の勉強はしておくべきでしょう。レセプトコンピュータとはレセプト(診療報酬明細書)を作成するためのもので、日々の業務では患者情報や処方内容の入力を行ない、診療報酬点数の計算をするなど紙カルテを使う医療機関にとってとても重要な機械です。また電子カルテとは紙カルテに書いていた内容をパソコンに入力するもので、カルテシステムと医事会計システムが一体になっているものが多く、導入によるメリットやデメリットはそれぞれあるものの、医療事務にとって電子カルテはレセコンと同様に、関わりの深いものです。処置・検査・リハビリ・画像診断などの処方内容を紙ではなくコンピュータで指示できるオーダリングシステムというものもあり、電子カルテと混同されやすいので正しく理解できているといいですね。レセコンや電子カルテの機械操作でレセプト作成や日々の診療費の計算はできるものの、正しい入力をするためには診療報酬請求事務能力認定試験など、医療事務の勉強をしておくのがよいでしょう。