NBAを観るなら【NBA Rakuten】で!ニューオーリンズ・ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンは、右膝半月板損傷で開幕に大きく出遅れたが、1月22日(日本時間23日)のサンアントニオ・スパーズ戦で待望のNBAデビュー。新型コロナウイルスの影
スポンサーリンク目次ザイオン・ウィリアムソンは2000年7月6日、ノースカロライナ州ソールズベリー生まれ。ザイオン(Zion)という名前の由来は聖書に登場するエルサレムのシオン山(Mount Zion)から。母・Sharonda Sampsonは大学時代に陸上選手、生物学上の父親であるLateef Williamsonはノースカロライナ州立大学でアメフトのディフェンスラインの選手としてプレイしていた。両親は5歳の頃に離婚。ザイオンの現在の父親は母親の再婚相手のLee Andersonで、ザイオンとは4歳の頃から関わりがあった。ザイオンはLee(大学時代にバスケ選手としてプレイ)からバスケットボールを教わったと語り、2017年の父の日には▼母、父、13歳年齢の離れた弟ノアと共に写真に映るザイオン — New Orleans Pelicans (@PelicansNBA) ザイオンは5歳の頃に大学バスケットボールでスター選手になることを決意し、母Sharondaがコーチするチームでプレイを始め、9歳の頃から毎朝5時に起きてトレーニングするようになった(当時、バスケットボールと並行してサッカーとアメフトもプレイしている)。Middle School(日本の小学校高学年から中学校に相当)に進むと、父親のLeeからポイントガードのスキルの手ほどきを受けたザイオンは、ガードとしてプレイし、20得点のアベレージを残した。地元のスパルタンバーグ・デイ高校(Spartanburg Day School)に進学したザイオンは、1年次から主力として活躍し、24.4得点9.4リバウンドを記録。3年次には36.8得点13リバウンド3.2アシストの驚異的なスタッツを残した。高校時代はザイオンがバスケファンの間でセンセーションを巻き起こした時期で、ハイライト映像がSNSを中心に拡散され大きな注目を集めるようになる。▼15歳当時のザイオンのハイライト。すでに試合中に何本もダンクを決めている。2018年には、アメリカとカナダの優秀なバスケ選手が集まるオールスターゲーム「マクダナルズ・オール・アメリカン」に選出。ダンクコンテストで優勝した。高校時代のザイオンに対する評価は軒並み高かったものの、Class of 2018(2018年に大学に入学する学年)の中で1位にランクされていたわけではなかった。ESPNによるランキングでは2位。1位はザイオンとデューク大でチームメイトとなる進学先が注目されたザイオンだが、最終的に名将マイク・シャシェフスキー(通称コーチK)が指揮するデューク大学を選択した。デューク大学では、RJ・バレット(ドラフト全体3位)、キャメロン・レディッシュ(ドラフト全体10位)とチームメイトとなり、フレッシュマンながら平均22.6得点、8.9リバウンド、2.1アシスト、2.1スティール、1.8ブロック、フィールドゴール成功率68%というスタッツを残す。フレッシュマンで1シーズン中に500得点、50スティール、50ブロック以上を記録したのは、2018年11月に行われたマウイ・インビテーショナルでは、決勝戦でNCAAトーナメントでは優勝候補の一角と目されていたが、エリート8で敗退。2019年4月15日、NBAドラフトへのエントリーを表明し、有力選手の多くがそうであるように大学でのプレイは1シーズンのみとなった。高校卒業時点では世代ナンバー1の評価を受けていたわけではなかったザイオンだが、デューク大学でのパフォーマンスにより、NBAドラフト2019で1位指名を受けることは確実視されていた。八村塁が指名されたことで日本でも大きな注目を集めたNBAドラフト2019で、ザイオンは大方の予想通りニューオーリンズ・ペリカンズから1位指名を受ける。指名直後のインタビューでは、涙を流しながら母親への感謝を述べた。プレシーズンゲーム4試合で平均23.3得点、6.5リバウンド、FG成功率71.4%というスタッツを残したザイオンだったが、10月13日のスパーズ戦で右膝半月板を損傷し手術を受けることを余儀なくされる。年が明けた1月22日のスパーズ戦で待望のデビュー。22得点、7リバウンド、3アシストを記録した。その後、10代の選手としてはNBA史上最長となる13試合連続20得点以上をマークするなど、NBAレベルでも変わらぬ存在感を見せた。オールスターウィークエンドに行われたペイントエリアでの得点が多く、ポストアップや外角からのドライブを得意としている。198cmの身長はパワーフォワードとしては低いものの、NBAトップレベルの120kg以上の体重を誇り、さらに垂直跳び45インチ(約114cm)の圧倒的なジャンプ力とスピードを兼ね備えているため、インサイドを主戦場とする他チームのビッグマンを圧倒する場面も珍しくない。シュートをミスした後の反応が速く、自らリバウンドをもぎとり決めきるプレイも多く見られる。空中でディフェンダーを滑らかにかわすダブルクラッチを頻繁に繰り出す。このあたりは、母親に勧められて子どもの頃からドリブルやハンドリングは改善の余地が十分にあるが、高校以前にガードを経験していることから決して不器用なタイプではない。ウィークポイントとしては、スリーポイントとフリースローが挙げられる。ザイオン・ウィリアムソンはドラフト直後の2019年7月にジョーダンブランドと契約。八村塁、2019-20シーズンのザイオン・ウィリアムソンの年俸(サラリー)は、9,757,440ドル。日本円にしてザイオン・ウィリアムソンの年俸の推移は下記の通り。ザイオン・ウィリアムソンのNBA 2Kレーティングは以下の通り。スポンサーリンク次の記事
高速ポストプレーでリーグを席捲ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンはスピードとパワーを生かしたプレーでデビューから強烈なインパクトを残してきた。ここまで9試合に出場し平均21得点、7.7リバウンド、2.3アシスト、フィールドゴール成功率57.6%を記録 ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンはスピードとパワーを生かしたプレーでデビューから強烈なインパクトを残してきた。ここまで9試合に出場し平均21得点、7.7リバウンド、2.3アシスト、フィールドゴール成功率57.6%を記録し、ドラフト全体1位指名の期待に応えるパフォーマンスを続けている。試合には敗れたが本日行われたサンダー戦でも、キャリアハイを更新するゲームハイの32得点を記録した。ゾーンディフェンスに対するルールが変更されたこと、ストレッチ4やストレッチ5など新たな戦術が生まれたことなどにより、NBAでは過去10年間でポストプレーの価値が急激に低下した。また、ゲームがペースアップしたことも関係し、オフェンスのペースを遅らせてしまうポストプレーは効果的ではないとの見方が増えた。だが、19歳にして多彩な得点パターンを持つ、ザイオンのスピードを生かしたポストプレーは相手チームの驚異となっている。爆発的なスピードを生かしポジションに入るため、試合のペースダウンにはならない。ペリカンズはリーグで最もペースの速いチームのうちの1つで、ペースを犠牲にしてまでポストプレーを採用することはない。ザイオンは相手のディフェンスが整う前やヘルプが来る前、そしてショットクロックに余裕があるうちにポストプレーを仕掛ける。ザイオンのようにポイントガード級のスピードでコートを走れるセンターは少なく、サイズの大きい相手選手を置いていく。結果的に、ゴール下でザイオンとマッチアップするのはサイズで劣る選手となるため、ミスマッチが生まれ、ザイオンのパワーの餌食になってしまうというわけだ。また、ポストプレーで良いポジションを取れるのはザイオンの並外れたパワーの賜物だ。体重は285ポンド(約130キロ)あると言われ、一度ポジションを取られれば、奪い返すことはほぼ不可能だ。ディフェンダーがザイオンとパサーの間に入りパスカットを狙えば、ジャンプ力を生かしたロブパスを狙われる。まだ10試合程しかプレーしていないこと、100%のコンディションではないことを考えると、ザイオンは対戦相手にとって驚異でしかない。それでも、ファンにとってはこの先どんな選手になってくれるのか楽しみで仕方ない選手だ。