私は風船を使って宇宙撮影をしているのですが、撮影が終わったあとの装置は地上に落下させて回収しています。帰還時には地球の大気圏に突入するので、「摩擦熱で燃えないの? 隕石が大気圏に突入する時や、宇宙船が地球に帰還する場合、大気圏に突入する時必ず高温になって真っ赤に光りますよね。 あれは空気との摩擦で熱を発していると多くの方は認識していますが、以前から不思議に思われていることがあります …
SHARE 僕は理系大学生なので大学の授業で熱力学を学んでいるのですが、先日興味深い話を先生から聞きました。ご存知の方もたくさんいると思いますが地球には隕石が降り注いでくることがあるんですがたいていの隕石は地面に落ちる前に燃え尽きちゃうんですね。しかし僕はずっと空気との摩擦で燃えていると思っていたのですごく驚きました。今回は地球に降り注ぐ隕石が大気圏で燃えてしまう理由についてわかりやすく解説してみたいと思います。Contents実際地球には小さいものも含めるとかなりの数が降り注いでますね。しかし大抵の小さい隕石は地面に到達する前に燃え尽きてしまうのです。また、隕石の落ちる速度はマッハ56ほどだと言います。これを時速換算してみると速すぎて実感が沸かない。。。新幹線の時速が約300km/hなのでそれの約230倍です。速すぎっ!!そんなスピードで隕石が一年間に20000個も地球に降り注いでいるわけですね。ではその中学校の理科の実験でやったことがある方もいるかもしれません。まずシリンダーの中に小さい綿を入れます。そしてピストンを勢いよく下に押し込みます。するとどのようなことが起きると思いますか?そうすると圧縮された空気の温度が上がり、その熱で綿が燃えてしまったというわけです。要はそもそも大気圏とは地球を取り巻いている薄い大気の層のことです。ここには空気が存在します。また、先ほど隕石はマッハ56の速さで地球に落ちてくると言いました。そうすると図に示した部分の大気圏の空気は急激に圧縮されます。そして圧縮された空気は一気に温度上昇し、大量の熱が発生します。これが隕石が大気圏で燃えてしまう原理です。大きな石の塊みたいな隕石が燃えてしまうほど温度が上がってしまうなんて断熱圧縮おそるべし、、、断熱圧縮って聞くと一見難しそうですけど中学校でやるような理科の実験に話を落とし込んでみると結構わかりやすかったと思います。今後もこのようなお勉強のお話も取り上げていけたらと思ってます!スポンサーリンク次の記事 しゃる機械工学を専攻する理系大学生。 © 2020 しゃる日記 All rights reserved. そもそも大気圏とは地球を取り巻いている薄い大気の層のことです。 ここには空気が存在します。 また、先ほど隕石はマッハ56の速さで地球に落ちてくると言いました。 そうすると図に示した部分の大気圏の空気は急激に圧縮されます。 大気圏突入 大気圏外に出た など、気象天文の世界では頻繁に使われる専門用語ですが、ほとんどの人は「大気圏って要は空気の層でしょ」って思っているはずです。 まあ簡単に言えばその通りなんですが、大気圏は、大まかには下から順に …
大気圏再突入(たいきけんさいとつにゅう、英語: atmospheric reentry )とは、宇宙船などが真空に近い宇宙空間から地球などの大気圏に進入すること。 単に再突入(さいとつにゅう、 reentry )ともいう。 宇宙飛行においては最も危険が大きいフェイズのひとつである。
地球帰還(きかん)時に超高速で大気圏に突入する宇宙船は、すごい勢いで前方の空気を押しつぶします。その押しつぶされた空気中の分子同士が、激しくぶつかり合って熱が発生します。 つまり宇宙船と空気との摩擦(まさつ)による発熱ではありません。 岩谷圭介(いわや・けいすけ)私は風船を使って宇宙撮影をしているのですが、撮影が終わったあとの装置は地上に落下させて回収しています。帰還時には地球の大気圏に突入するので、「摩擦熱で燃えないの?」という質問を度々受けます。冬場になると寒いのが嫌になって、暑い夏が恋しくなるものです。夏になったらなったで暑さに参ってしまうのですから、なんともわがままな話です。そんな暑い日はエアコンが効いた涼しい部屋に避難したくなるものです。空気は一気に膨張させると温度が下がる性質を持っています。これを「断熱膨張」と言います。エアコンは、電気を使い仕事をする ことで、夏の暑い空気を一気に膨張させることで、冷たい空気を作り出しているのです。物体が宇宙から帰ってくる場合は、エアコンの暖房モードと同じです。すべての宇宙に滞在する物体は、重力に引っ張られて地球に落ちてこないようにするために、ものすごい速度で飛行しています。その速度は、おおよそ時速28,400km以上。第一宇宙速度と呼ばれている速度です。新幹線の100倍近い速度ですから、とてつもない速度ですね。さて、私が飛行させている装置もまた、宇宙から地球大気に突っ込み、地上に帰ってきます。発泡スチロールでできた物体ですから、非常にもろくて壊れやすいです。もちろん熱にも弱い。しかしながら、これまで一度も燃えたことはありません。熔けたことすらありません。断熱圧縮。聞き慣れない言葉かも知れませんが、宇宙開発でも家庭でも、私たちの生活においてとても身近な現象で、たくさんの恩恵を与えてくれています。岩谷圭介(いわや・けいすけ)民間初の日本国内における上空30kmの撮影に成功。その後も開発を進め日本一の打上げ回数・成功率・世界最高高度記録を樹立。世界最高水準の技術を確立する。国内様々なTV・新聞・雑誌に取り上げられCMや広告にも起用されている。 技術は独力により開発。始まりは大学4年の夏休み、海外のニュースサイトで見た1枚の写真だった。 個人レベルの資金と身の回りの素材を使って切り開いた宇宙開発『ふうせん宇宙撮影』を通じて宇宙を身近に感じてもらうこと、挑戦する気持ちを広げていくために活動している。著書に『宇宙を撮りたい、風船で。 世界一小さい僕の宇宙開発』がある。遠い世界だと思っていた宇宙に、たったひとりで挑み続けている岩谷氏。彼が宇宙開発に使う道具、それは〝風船〟です。設備も資金もないなかからはじめ、風船と宇宙を見つめ続けてきた岩谷氏が、これまで触れてきた宇宙の意外な姿を、楽しく、分かりやすく、ときに驚かせてしまうようなことまでも、お伝えしていきます。こだまカレー沢薫(かれーざわ・かおる)カレー沢薫(かれーざわ・かおる)こだまカレー沢薫(かれーざわ・かおる) >小惑星”リュウグウ”の地表の物質を採取できたはやぶさ2。帰還予定は今年の12月、意外とあっという間に近づいてきました。もう今年です。地球に戻ってくるときは”大気圏突入!”でも燃えないのはなぜかをご存知ですか?ここは”はやぶさ”で大成 第9回 宇宙から帰ってくるとき燃えるのはなぜ? 2015.05.14 更新.