メマリーの作用機序 メマリーの作用点は、神経痛の治療薬である リリカ や、 抗てんかん薬 の作用点に近いため混同しないよう注意が必要です。 通常時は、神経終末から分泌されたグルタミン酸は、AMPA(non-NMDA)受容体に結合して、Na+流入による神経情報伝達を行います。 メマリー(メマンチン)は、アリセプトなどの脳内のアセチルコリンの濃度を高めて、神経伝達の低下を抑える作用機序を持つ認知症薬と同様に、認知機能が低下するのを遅らせる効果が認められています。 メマンチン ドネペジル リバスチグミン ガランタミン; 作用機序: NMDA受容体拮抗: AChE阻害: AChE阻害 +BuChE阻害: AChE阻害 +ニコチン性ACh受容体増強作用: 作用の方向性: 鎮静: 興奮: アルツハイマー型 認知症の適応: 中等度〜 高度: 軽度〜 高度: 軽度〜中等度: 軽度〜中等度 メマンチンはmg+の変わりにnmda受容体をブロックして、過剰に電気シグナルが伝わらないように作用します。 そして、グルタミン酸が増えればMg+と同じようにNMDA受容体から離れ、チャネルが開かれ … 抗認知症薬メマリー(メマンチン)は認知症の治療において最も重要な薬と言えます。ブレーキ系のアルツハイマー薬としては抜群の効果を持っているからです。幻覚・妄想・易 メマリー[メマンチン] は、中等度及び高度アルツハイマー型痴呆(認知症)の進行抑制の治療薬として、2011年に承認された薬です。 注意 主な副作用としては、 めまい[4.7%]、便秘[3.1%]、体重減少[2.2%]、頭痛[2.1%] などが挙げられます。 メマリーの作用機序と特徴 . メマリーはグルタミン酸仮説におけるMg 2+ 同様、 NMDA受容体に蓋をするように結合 します。これによりCa 2+ が中に入れなくなるため、神経細胞の傷害を抑える事ができる … メマンチン(商品名:メマリー)の作用機序 メマンチンはグルタミン酸受容体を遮断することで、グルタミン酸の異常な入流を防ぎます。 このような薬としてメマンチン(商品名:メマリー)がある。 メマンチンはNMDA受容体を遮断することで、グルタミン酸の異常な入流を防ぐ。 この結果、グルタミン酸濃度が常に高い状態がなくなり、「Ca 2+ 過剰流入による神経障害」や「シグナルノイズによる記憶・学習機能の障害」が改善される。 今回は認知症治療薬、NMDA受容体拮抗薬のスポンサーリンク目次 まずは名前の由来からいきましょう。メマリーの一般名は 作用を短くまとめると メマリーの作用機序を説明する前に認知症についてお話します。認知症とは何らかの原因で脳細胞が破壊されることにより、脳の働きが徐々に低下し、日常生活に支障が生じる程度まで症状が重くなった状態をいいます。 認知症は引き起こす原因によりアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などに分類されますが、ここではその中で最もよくみられるアルツハイマー型認知症についてお話ししていきます。 アルツハイマー型認知症の発症のメカニズムについてはアリセプトに代表するコリンエステラーゼ阻害剤の記事で解説しました。 ここではもう一つの仮説 神経細胞の末端はシナプスと呼ばれる構造を持ちます。神経細胞同士はくっついておらず、数万分の1mm程度離れており、この隙間をシナプス間隙といいます。そして情報を伝達する側のシナプスを前シナプス、情報を受け取る側のシナプスを後シナプスといいます。 前シナプスからは神経伝達物質のグルタミン酸が放出されていますが、通常時その量はわずかです。しかし ボーっとしているときはグルタミン酸の放出が少ない、逆に必死こいて勉強しているときは放出が多いとイメージ頂ければわかりやすいかもしれません。 つまり 次に後シナプスには グルタミン酸がNMDA受容体に結合すると蓋をしていたMg これにより情報が伝達され、その後Mg2  NMDA受容体は常に活性化され、Mg 神経細胞内のCa2 またグルタミン酸が出っぱなしのため、脳も記憶形成のため量が増えているのかどうか判断ができなくなってしまいます。これでは情報はうまく伝達されませんよね。これがグルタミン酸仮説になります。スポンサーリンク メマリーはグルタミン酸仮説におけるMg しかし結合してその後ずっと離れなければCa メマリーは そのため記憶形成時にグルタミン酸の量が増えた時にはしっかりとCa ただメマリーもアミロイド仮説やタウ仮説に作用する薬ではありません。現在発売されている他の認知症治療薬同様、 メマリーは4週毎に徐々に増量するのですが、その理由は副作用のめまいの発現を抑えるためです。少しずつ量を増やすことで徐々に慣らしていきます。 また軽度のアルツハイマー型認知症には使えません。適応は メマリーは腎排泄型の薬であり、肝臓での代謝はほとんど受けないとされています。そのため高度の腎機能障害(Ccr<30mL/min)の方には1日10mgまでの使用となります。 メマリーに特徴的な副作用は先程お話しためまいです。他にも便秘や頭痛などがあります。重篤なものとしては痙攣や意識消失などがあります。 認知症の方は運転能力の低下が認められています。また上記に加え眠気などの副作用出現の可能性もあり、自動車などの運転は控える必要があります。これは抗認知症薬全てに言えることです。  理由は簡単で作用機序が異なるからです。リバスタッチ、イクセロン、アリセプト、レミニールは全てコリンエステラーゼ阻害剤です。メマリーはNMDA受容体拮抗薬になります。 それではメマリーについては以上とさせて頂きます。最後まで読んで頂きありがとうございました。こちらの記事もおすすめですタグ : 「「 軽度:各薬剤の特徴を考慮して、cheiのいずれか1剤を選択して投与する。効果がないか不十分、効果減弱、あるいは、副作用で継続できなくなった場合には、他のcheiへの変更を … アルツハイマー型認知症の中核症状(記憶の低下など、認知症の中心的症状)は、メマリー、アリセプトなどの認知症薬で進行を遅らせることができます。しかし、薬で治療をしていても、認知症の中核症状はゆっくりと進んでしまい、歯がゆい思いをすることも少なくはありません。 2017年現在、アルツハイマー型認知症薬は4種類あります。 1~3番の3種類の認知症薬は、脳内のアセチルコリンの濃度を高めて神経伝達の低下を抑える作用があり、認知症の進行を抑制する効果があります。 メマリーの効果、副作用、作用機序の違いをアリセプトと比較しながら解説します。メマリーとアリセプトの併用効果をデータで示します。左:メマリー錠20mg こちらの記事を先に読むと理解が深まります  メマリーの主成分であるメマリー(メマンチン)作用機序のイメージメマリー(メマンチン)は、アリセプトなどの脳内のアセチルコリンの濃度を高めて、神経伝達の低下を抑える作用機序を持つ さらに、メマリー(メマンチン)の保険適応はメマリー(メマンチン)は、最初から使われるのではなく、アリセプトなどからの変更や、アリセプトとの併用で使用される場合が多いです。 メマリー(メマンチン)は、アリセプトなどと同様に、少量からステップアップしていきます。 メマリー(メマンチン)は、1日1回5mgから開始し、1週間ごとに5mgずつステップアップし、1日1回20mgまで増量するのがアルツハイマー型認知症に対するその理由は、メマリー10mg(メマリー20mg)から飲み始めると、めまい、不眠、落ち着きがないなどの副作用の発現率が高くなるからです。メマリー5mgは副作用のクッションの役割を果たします。 メマリー(メマンチン)は、食事の影響を受けないため、食事に関係なく都合のいい時間を決めて服用できます。 厚生労働省は認知症薬(アリセプトなど)を増量すると、攻撃が悪化したり興奮が起こる場合、またはその他の副作用が起こる場合は、低用量での治療を続けられるようになりました。 アリセプトなど3種類の認知症薬は、吐気、下痢などの消化器系の副作用が主でしたが、アリセプトなどの認知症薬と副作用の頻度を比較すると、やや副作用は起こりやすいようです。メマリー(メマンチン)を中止すれば、めまいなどの副作用は消失していきます。 メマリー(メマンチン)の主な副作用(臨床試験より) アリセプトの主な副作用(添付文書より)アリセプトとメマリー(メマンチン)の併用により、アリセプト単独よりも有意に認知症の進行を抑制したという海外の報告があります。アリセプトにメマリー(メマンチン)を追加併用したときの効果の報告事例を1例紹介します。アリセプトを6カ月以上服用している、中等度から高度のアルツハイマー型認知症の方を対象にした併用試験です。メマリー5mgからスタートして1週間おきに5mgずつステップアップして、最終的にメマリー20mgを、21週間アリセプトと併用したときのスコアの平均値です。    上の表とグラフは、メマリー(メマンチン)併用開始直前のスコアを0として、そこからの変化を比較した結果です。 アリセプト単独よりも、メマリー(メマンチン)を併用した方が、「認知機能を評価(SIB)」のスコアは高く、「日常生活動作を評価(ADCS-ADL19)」のスコアの減少が少ないです。メマリーとアリセプトの併用効果を試験したデータはありましたが、メマリー(メマンチン)と他の認知症薬との併用効果のデータは見当たりませんでした。しかし、理論上は次のパターンの場合、作用機序が違うため併用により相乗効果が期待できると考えられます。×:併用効果なし AD:アルツハイマー型認知症 関連記事&スポンサーリンク関連記事&スポンサーリンク