弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 Op.95『セリオーソ』 2. 大フーガ 変ロ長調 Op.133 Disc2 4. 弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op.131 Disc3 6. CD. 弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132 7. ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第11番へ短調 Op.95『セリオーソ』 弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 Op.127 弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 Op.131 Disc2 弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130 大フーガ 変ロ長調 Op.133 弦楽四重奏曲第15番イ短調 Op.132 Disc3 ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 作品130 &「大フーガ」作品133 名盤 いやはや今年の夏は暑いですね! こう暑くては記事を書く筆(キーボード? 弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 Op.127 5. 弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130 3. ベートーヴェン: 弦楽四重奏曲第11番・第13番、大フーガ [MQA/UHQCD] アマデウス弦楽四重奏団 Amadeus Quartet 大フーガのピアノ版は最近になって自筆譜が発見されたようで大変興味深いです。2億円以上の値がついたとか。動画で聴いた印象ではハンマークラヴィーアの終楽章と双璧の難曲みたいですが、曲そのものは大フーガのほうが難解だと思います。途中で拍子がとれなくなるのは私だけでしょうかね。楽譜がないと追跡不能です。現在、私のような凡人でも理解できるようになるくらい、さまざまな録音を何度も聴き返せるという、そのありがたさをかみ締めたいものですね。投稿: ハルくん | 2013年8月13日 (火) 22時59分手持ちのフィッツウィリアム四重奏団の演奏を聴きました。比べる形で、図書館にあったラサール四重奏団のも聴いています。投稿: kazuma | 2013年8月13日 (火) 09時06分やっぱり、格が違いますね。フィッツウィリアムは、メンバーの若さが出てしまっていて、カヴァティーナや大フーガなどの超難曲を弾きこなせていません。映画では『大フーガ』の初演は散々な評価で、失意のあまりベートーヴェンは気を失ってしまいます。投稿: かげっち | 2013年9月 4日 (水) 12時43分ハルくん様おすすめの、そして私自身「おっかけになってもいいなぁ」と思っているエマーソン四重奏団のCDですが、ハルくん様ご紹介のジャケットはいかにも格調高く、見るだけでありがたみがわくデザインなのですが、現在のジャケットは「トホホホホ……」と脱力してしまい、購買意欲が薄れてしまいます。投稿: kazuma | 2013年8月13日 (火) 11時33分エド・ハリスがベートーヴェンを演じた映画ですが、話の途中まで『第九』を機軸に、それ以後は『大フーガ』が基軸になります。投稿: ハルくん | 2013年8月14日 (水) 23時29分ところが、ラサールは美しさは当然のこととして、曲に内在する「哀しみ」も見事に表現しています。「なるほど、こんな凄い曲だったのか」と納得できます。やはり、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲ともなると、弾きこなすにもそれなりの高い実力がなければ、とうてい曲の素晴らしさを引き出すことなどできないものだ、と思います。かげっちさんのような熱意のある学生なら、万一試験の点数が悪くてもやはりAをあげてしまうでしょうね(笑)投稿: ぴあの・ぴあの | 2013年8月11日 (日) 14時34分投稿: ハルくん | 2013年9月 4日 (水) 23時35分投稿: ハルくん | 2013年8月11日 (日) 22時25分ブッシュの弦楽合奏版はLPでは持っていますが、やはりカルテットで聴きたかったですね。映画の評価では「なんでこんな構成に?」「第九で終われば、めでたしめでたしで終わるのに、おかしいじゃないか」という意見が満ち満ちていました。『大フーガ』は当時の聴衆には理解されませんでした。「もっと高い世界」であるがゆえ、誰もついていけなかったのだと思います。ですが、今回の文を読むと、やはりエマーソンですね。聴きたいなぁ。でも調べてみると、ジャケットは今一新されているようですね。ハルくん様ご紹介のジャケットのほうがカッコいいのに。それにしても、ベートーヴェンの晩年の四重奏曲は余人の及ばない、非常に高く深遠な芸術的・精神的な境地に到達していると思います。それが故に~、特に今回取り上げられた第13番は理解しがたい難曲です。作品133の大フーガはなおさらですね。「作曲家は、死ぬまで作曲を続ける。たとえ最高傑作(この場合は第九)をものにしたとしても、彼は作曲することをやめるわけにはいかない。そしてもっと高く、もっと孤独な世界に足を踏み入れていく……。アンナ(映画の主人公)がベートーヴェンから学んだのは、その姿勢なのです」といったことを映画監督がインタビューで話していたのを覚えています。投稿: ハルくん | 2013年8月11日 (日) 22時13分楽章の数が多く、比較的短い曲が並びますので、この曲と第14番は全体的にディヴェルティメントか組曲のような印象も受けますが、それだけベートーヴェンの魂の自由な飛翔だと言えるのかもしれません。『シベリウス 親愛の声』以後、自分はエマーソンの追っかけになりそうな感じですね。投稿: ハルくん | 2015年1月28日 (水) 21時00分ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の、第13番から第15番までの3曲は楽譜が出版された順に作品番号が付けられたために、実際に書かれた順序とは異っています。第15番と第13番はほぼ並行して作曲が進められましたが、完成した順でいうと第15番→第13番→第14番です。さて『大フーガ』といえば、『敬愛なるベートーヴェン』という映画が思い出されます。現在の私達は聴いて感動できますが、これとて優れた録音がいくつもあって、何度も何度も聴き返せるからだと思います。投稿: ハルくん | 2013年8月17日 (土) 09時20分実を申しますと~、私は第13番をアルバン・ベルク四重奏団でしか聞いていません。なので~、この曲の醍醐味というか真髄を知るには、どのCDがいいのか教えて頂けませんか?改定版になって全体のバランスは整いましたが、後期のベートーヴェンらしいずしりとした手ごたえは失われて、作品が軽くなった感が有ります。もしも大フーガが終楽章のままであれば、第13番は第14番、第15番に遜色が無かったと思います。周囲の助言を聞き入れて、解り易く書き替えてしまい、本来の良さが失われるというのはブルックナーの場合と同じですね。CDでは多くの演奏家は改訂版で演奏を行い、その後に付属の形で大フーガを収録するというのが慣例です。もちろん楽譜上で文句は有りませんが、何度も聴いていると、この曲があたかも7楽章構成であったかのような気になってきます。一方、初版を選ぶ演奏家も少なくありません。終楽章を大フーガで演奏して、その後に新しい終楽章を収録するという、初稿主義を示しています。たとえばヴェーグ、スメタナ、ラサール、アルバン・ベルク、エマーソンなどです。演奏家のポリシーを知るのは興味深いことです。個人的には、やはり改定(改悪?)版よりも初稿が優れていると思うので、第6楽章までを鑑賞するのであれば、初稿で聴くのが好きです。ただ、その場合、大フーガの後に新しい終楽章を聴くことになってしまうので、これはどうしても頂けません。改定版、すなわち作品130を聴いてから、続けて大フーガを最後に聴く分には余り抵抗を感じないので、結局は改定版+大フーガという7楽章の曲として鑑賞するのが一番好きです。仰る通り、現行版(改訂版)プラス「大フーガ」の演奏を 「2部構成の作品」として聴くのが正解なのでしょうね。もし6楽章構成で聴くのならば、断然初稿版を支持しますが、それは正式には存在しない訳ですからね。カヴァティーナはベートーヴェン自身が「自分が作った最も美しい旋律」と言ったらしいのですが、私はピンとこず、「どこが美しいの?」などと思ってしまっていました。投稿: morokoman | 2013年8月16日 (金) 21時27分ベートーヴェンの16曲の弦楽四重奏曲は、9曲の交響曲を凌駕しているのではないかと思っています。とりわけ7番(ラズモフスキー1番)以降は、信じ難いほどの内容の深さが有ると思います。是非色々と聴かれてみて下さい。終楽章の話ばかりに成りましたが、第3楽章アンダンテ、第4楽章のドイツ舞曲(レントラー)風のアレグロも美しい旋律が何か懐かしい気分にさせられるので、とても好んでいます。第5楽章カヴァティーナでのベートーヴェンの心の哀しみには大変胸を打たれます。ここでは紹介されていませんが、イギリスのフィッツウィリアム四重奏団のCDを持っています。第13番は全6楽章形式ですが、この曲には大きな問題が有ります。最初に書かれた楽譜では終楽章に大規模なフーガが置かれていましたが、余りに難解で長大であったことから、出版される段階で周囲に説得されて、新しい終楽章と入れ替えられました。それが現在の作品番号130です。削除された最初の終楽章は、単独で作品番号133「大フーガ」として出版されました。ということから、大フーガが終楽章のものが初稿、アレグロに置き換えられた現在のものは云わば改訂版となるわけですが、いかんせん改訂版が作品番号130として楽譜出版され、大フーガは単独で作品番号133となったために、長いこと初稿は日の目を浴びずにいました。けれども、徐々に見直されるようになり、現在では大フーガを終楽章に置いた初稿が演奏されるケースも珍しくは無くなりました。投稿: ハルくん | 2013年8月11日 (日) 22時37分実は、ウイーン・ムジークフェラインSQのCDのライナーノートを書いている近藤憲一氏によると、この曲は元々全7楽章構成で書かれていて、初演も7楽章で行われたとあります。その楽譜は第5楽章までは同じですが、第6楽章が作品130の終楽章アレグロ、第7楽章が大フーガであったとされています。出版される際には、難解な大フーガを削除して、第6楽章のコーダを手直しして作品130の形となったと書かれています。通説とは大きく異なりますし、真偽のほどは分りませんが非常に興味深い説ではあります。投稿: リゴレットさん | 2018年3月 9日 (金) 12時16分いやはや今年の夏は暑いですね!こう暑くては記事を書く筆(キーボード?)もすっかり鈍ります(汗)。いえ、本当はベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲の凄さ、深さに改めて感じ入ってしまい、同じ演奏を何度も繰り返して聴いてしまって進まないだけなのです。2週間ぶりですが、ようやくアップできました。アップ、アップ・・・(笑)古いジャケットのものを中古で買おうと思うのですが、現在、とんでもない高値なので手がでません。入手するのも、だいぶ後になりそうです。(涙)いよいよ、ベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲も~、佳境の第13番になりましたね。しかしながら、私も弦楽四重奏曲に関しては素人同然なので~、これから貴殿のお薦めのCDをいろいろ聞いてみたいですね~、ただし財布の中身と相談してからですが~。〔笑〕投稿: morokoman | 2013年8月11日 (日) 22時01分『敬愛なるベートーヴェン』という映画は観ていませんが観てみたいですね。第13番については、個人的には記事に書いた通りヴェーグSQとエマーソンSQですが、他人に勧めるならエマーソンの方でしょうか。そうですね、難曲は良い演奏があって始めて理解されるのでしょうからね。その点、我々は幸せです。この感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。投稿: ぴあの・ぴあの | 2013年8月11日 (日) 14時27分後期のこの辺りの作品となると、そう簡単に優劣を語るのも憚れます。けれども個人的な好みで言えば、ヴェーグSQの演奏に最も癒しを感じます。彼らの晩年の録音なので技術的には衰えが見られますが、音楽が限りなく豊かです。そして、もう一つ絶対に外せないのがエマーソンSQです。先鋭的な鋭さに加えて音楽的なセンスの良さには脱帽です。それ以外にもブッシュは別格ですし、バリリ、ラサール、メロス、ゲヴァントハウス・・・みな良いのではありますが。投稿: オペラファン | 2013年8月12日 (月) 22時06分でも、映画監督はここに、創造する芸術家の宿命を表現したかったようですね。投稿: ハルくん | 2013年8月13日 (火) 22時52分3曲の大きな特徴としては、それまでの古典的な4楽章構成ではなく、曲を追うごとに楽章の数が増えてゆくことが上げられます。それはベートーヴェンが既に外面的な形式から解き放たれて、自らの心の奥底へと深く入り込んで行った結果では無いでしょうか。実際、ここで聴かれる音楽の自由さ、深淵さは、既に書き終えていた9曲のシンフォニーをも凌駕すると思います。投稿: ヨシツグカ | 2013年8月11日 (日) 11時13分ピアノ版は自分も聴いたことが有りません。弦楽合奏版はありますけど。第5楽章 カヴァティーナ アダージョ・モルト・エスプレッシーヴォブログの記事としては一応、作品番号順に進みたいと思いますので、今回は第13番です。比較的短く(それでも長いですが)馴染み易い改訂版の終楽章よりも、最初の大フーガのほうが聴きごたえが有るのは事実です。新しい終楽章も自由闊達で愉悦感に富み、非常に魅力的なのですが、大フーガの仰ぎ見るような立体感と崇高な祈りの感動の前には少々影が薄くなります。