関税・輸入割当よりも補助金政策 消費者の利益を犠牲にする必要はない 次善の理論 保護主義的貿易政策は利益団体の政治的 圧力に左右される可能性が高い レントシーキング. 生産補助金の方が輸入関税より良いみたいですが、なぜですか? 相手国の関税の効果を帳消しにして、輸出し易くなるからかなー。wtoでは貿易自由化の阻害要因という捉え方ですが。知ったかかもしれません。 前回は貿易を行うことによって自国にとっても、相手国にとっても余剰は増加することを学んだ。これは貿易を行うことに規制を設けていない自由な貿易での余剰分析であった。自由貿易の対義語に保護貿易というのがある。前回の余剰でも学んだように、貿易は社会的総余剰を増加させるが、国外から安いものを輸入する場合、国内の生産者余剰を減少させる。つまり、自由な貿易をさせることによって、自国の生産者たちは … もしくは、国内生産者へ補助金を支給して輸入 品との ... また、 輸出に対する補助金は、関税 ・割当と同じように死荷重が発生 します。 輸出補助金. 具合的には、輸入品に高い関税をかけることによって、価格低下を緩和し、国内生産者の競争力を助けることになる。前回は貿易を行うことによって自国にとっても、相手国にとっても余剰は増加することを学んだ。これは貿易を行うことに規制を設けていない自由な貿易での余剰分析であった。つまり、保護貿易の結果、資源が充分に存在しない国は、資源が足りなくなると武力に頼るようになり、戦争に発展したという苦い経験があります。TPPでは、例外なき関税の撤廃をうたっているようてすが、そうすることによって経済が活性化されることが期待されています。つまり、関税により自国の生産者を守ることができるが、社会的総余剰は減ることになる。前回の余剰でも学んだように、貿易は社会的総余剰を増加させるが、国外から安いものを輸入する場合、国内の生産者余剰を減少させる。自由化により自国の産業は守れなくなりますが、そもそも自由化の議論のきっかけは、戦争を防ぐことにあったようです。そうしたことから、貿易は自由化して経済的にも国際的に協力していきましょうよ。というのがTPP協定の主な概要です。つまり、自由な貿易をさせることによって、自国の生産者たちは供給量を減らすしかなくなり、その産業は縮小せざるを得ない状態になるのだ。生産者余剰はピンク色で縫った面積になり、自由な貿易のときの余剰から関税価格が増えた分の余剰を確保できる。自由な貿易を行ったときの社会的総余剰から関税時の社会的総余剰の差分が死荷重となるため、灰色の面積が死荷重となる。保護貿易とは、主に自国の生産者を守る目的で、国家が介入し制限をかけた貿易である。自由な貿易により、国際価格に下がった価格を関税を設けることによって、価格は関税追加の価格になる。図3のように関税追加価格の場合、点aまで国内供給を確保できる。 需要曲線 供給曲線 数量 価格 0 海外価格 国内 国内 生産量 需要量 輸入量 補助金政策 生産者価格. ② 保護貿易(関税)は総余剰を縮小。消費者に不利、生産者 に有利。消費者が保護貿易から被る損失は広いが浅く、 生産者が保護貿易によって受ける利益は狭い範囲に集中。 ③ 次善の策(second best)は、生産補助金。ないしは、損害 いま、通常の国内取引だけで次のように消費者余剰と生産者余剰が決まっている。当初の輸出量は「点A⇔点B」の数量でしたが「点C⇔点D」へ拡大します。1980年代には日本も同様の補助を行っていました。しかし1970年~1980年代にかけて、アメリカとの貿易摩擦から、官民一体となって経済力強化・輸出強化を図るような政策は「日本株式会社論(Japan.Inc)」として広まり批判されました。政府が貿易に対して規制や補助を行うケース。ここでは次の政策を考える。これまで「P*2」で製造販売しなければいけなかった国内生産者は、補助金の支給により「P*1」でも商品を供給できるようになりました。ある商品の貿易(輸入)を行っているときの消費者余剰・生産者余剰が決まっている。※交易条件とは、輸入価格指数に対する輸出価格指数の比率(=輸出価格/輸入価格)のこと。例えば、商品2単位(2円)を輸出したときに、商品1単位(1円)を輸入しているなら有利(黒字)です。要は貿易をして黒字になるようなら有利というわけです。ここでは「P*1」と「P*2」の差額を補助金として支給します。Copyright© どさんこ北国の経済教室 , 2020 All Rights Reserved.問題文で関税を+1課すとなっていたので、国際価格P11に+1をしてP12となります。輸入割当(数量規制)を行った場合も関税と同様の結果となります。ここでは、輸入枠(数量)の上限を「Q1」から「Q2」の数量とします。ある商品の貿易(輸出)を行っているときの消費者余剰・生産者余剰が決まっている。貿易により安い商品が輸入されたことで価格が「P*」へ下落します。すると消費者は「Q*」まで商品を購入・消費できるようになります。※ちなみにWTO(世界貿易機関)のルールでは、輸出入に対して数量制限を設定するのは原則禁止としています。こうした制限を設けるには何かしらの理由が必要ということです。消費者の受入価格は「P*1」なので「Q1」と「Q*」の差分が輸入品となりますそのため、消費者は市場価格「P」よりも高い価格「P*」で商品を購入・消費することになり、貿易をする前と比べて消費者余剰が減少します。保護貿易の政策の中でも、補助金の支給は死荷重が小さくなるため効率的だと言えます。しかし、そもそも補助金の支給対象をどうするか?とか、財源を確保したり、他国から批判される危険性などもあるため簡単に実施できる話ではありません。供給曲線を動かさずに、関税と同様の表現をすることも可能です。関税とは異なり、黄色部分が政府余剰ではなく貿易業者の利益となっている点は注意です。関税を課したことによる死荷重は「点A・点C・点F」と「点G・点D・点B」です。一方で、価格「P*」よりも高い価格で商品を製造販売している生産者は撤退を余儀なくされます。そのため、市場価格「P1」で取引していたときよりも生産者余剰が小さくなります。ここからは、輸入を行ったケースに絞って余剰分析をしていきましょう!(輸出補助金のみ例外)※関税とは異なり、政府余剰ではなく「貿易業者の利益」となることに注意今の時代では、中国が産業補助金制度を使って国内企業の輸出力強化を図っています。これに対してアメリカが猛反発しています(米中貿易戦争の数ある争点の1つ)。貿易を行った場合の余剰分析(余剰・死荷重)を一通り確認して、最後に簡単な計算問題を解きます。※ちなみにGAAT(関税及び貿易に関する一般協定)では、輸出入に対して補助金を支給することを原則禁止としています。2つの三角形「点A・点C・点F」と「点G・点D・点B」が死荷重となる。「点A・点C・点F」+「点G・点D・点B」より「15+10=25」