マー病治療薬の作用機序を解明し,そこを端緒とし て新規アルツハイマー病治療薬開発の手掛かりを得 ることは非常に有効であると考えられる.本研究で は,これまでアルツハイマー病治療薬として臨床で 用いられてきた,ドネペジル,ガランタミン,タク カテゴリー一覧ガイド関連All Aboutサービス・メディア アリセプト(ドネペジル)はアルツハイマー型認知症およびレビー小体型認知症の症状進行を抑制する薬であり、エーザイ株式会社より開発され「アリセプト」の製品名で販売されています。認知症治療薬の中でも古くから使用されており、国内外とも大きなシェアを占めています。 2020年6月29日、「慢性心不全」を適応疾患とするエンレスト(サクビトリルバルサルタン)が承認されました! ノバルティスファーマ|ニュースリリース 基本情報 製品名 エンレスト錠50mg/100mg 上のアルツハイマー型認知症の発症の流れを見ると、治療薬としては以下のようなものが考えられますよね。 1.βアミロイドの合成阻害or分解促進 2.タウ蛋白のリン酸化防止or脱リン酸化 リバスチグミン(商品名:イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ)の主な作用機序 リバスチグミンと似た作用機序を示す薬としてドネペジル(商品名:アリセプト)やガランタミン(商品名:レミニール)があります。 ※アリセプトは日本で開発された世界初のアルツハイマー型認知症治療薬です。 アルツハイマー型認知症は記銘力障害が特徴的 その結果、アセチルコリンの量が増えて、アルツハイマー型認知症による記憶・学習を改善することができます。 これが、ガランタミン(商品名:レミニール)の主な作用機序となります。 アルツハイマー病の治療:現状と将来 49:403 表1 アルツハイマー病の中核症状に対する治療薬 AChE, acetylcholine esterase;BuChE, butirylcholine esterase;NMDA, N-methyl-D-aspar-tic acid;CYP, cytochrome P450 作用7 ),グルタミン酸毒性に対する緩和作用があり8 若干 1999年のアリセプト(一般名:ドネべジル、エーザイ)の承認から12年、ようやく新しい作用機序のアルツハイマー型認知症治療薬が発売されます。諸外国では標準治療薬として使われている薬なので、患者さまやご家族は待ち望まれていたお薬でしょう。ただ、アルツハイマーに根本的な治療薬はまだなく、症状の進行抑制のお薬だということは知っておいてください。執筆者:三上 彰貴子薬剤師 / 薬ガイド新型コロナウイルス感染症の症状・知っておくべき注意点帯状疱疹の症状・原因・治療・予防【症例写真】虫刺されの症状・対処法…痒みや腫れも統合失調症の陽性症状・陰性症状とは膠原病(こうげんびょう)の種類・初期症状・治療法【症例写真】爪が黒い・黒くなる病気一覧・症状・治療法アスペルガー症候群とは…原因・特徴的な症状・診断法主な皮膚の病気一覧・症例画像【医師が解説】 私たちの脳は神経伝達物質を介して記憶・学習を行なっているのですが、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では神経伝達物質の1つであるアセチルコリンが脳内において減少していることが知られています。脳内にはアセチルコリンを分解する役割を持つ酵素であるアセチルコリンエステラーゼがあり、アリセプトはこのアセチルコリンエステラーゼの作用を阻害することで、脳内でのアセチルコリンの濃度を高め神経伝達を助けます。※2016年4月薬価改定1か月あたりの具体的な薬価例(例:口腔内崩壊錠の場合 )他に持病のある方は内服にあたり注意が必要な場合があります。現在治療中の病気、過去の病気も含め必ず主治医に相談してください。飲み忘れた場合は、基本的には気が付いた時に服用してください。ただしいつも飲む時よりも12時間以上離れていたときは、その日はお休みして次の日から通常通りに飲んでください。薬が体に留まる時間(半減期)が長いため、1日飲まなくても影響は少ないです。飲んだかどうかわからなくなってしまった場合は、誤って重複して飲むことを避けるためにその日はそれ以上飲まずに翌日から内服を再開してください。代表的な副作用として、食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状があります。消化管における神経伝達物質の変化により生じると考えられており、多くは内服開始後および増量後に出現します。軽度なものであれば多くは様子をみているうちに体が慣れてきて自然に軽快します。個人差がありますが、軽度の場合はおおむね数日~1週間程度で治まる方が多いです。症状が比較的強かったり長引いたりする場合は整腸剤や吐き気止めなどを併用することで内服を継続できることもありますが、それらを追加してでも内服を続けるか否かは主治医の判断や副作用の程度、患者さん・介護者の状況により異なります。重度の場合には基本的に中止または減量が必要になります。興奮やイライラ感、落ち着きのなさなどが出現することがあります。これは脳内のアセチルコリンが増加することにより、神経細胞が刺激されて生じるものと考えられています。投与開始や増量に伴い生じた場合は慣れてくるに従い自然に軽快することもありますが、介護者の負担が大きい場合にはアリセプトを減量・中止せざるを得ないこともあります。またこれらの症状はアリセプトとは関係なく認知症の症状としても出やすいものであるため、これらの原因となるようないつもと変わった出来事がなかったかなど検討しましょう。心臓の病気をお持ちの方は内服にあたり注意が必要です。アリセプトにより脳内のアセチルコリンとドパミンのバランスが崩れ、パーキンソニズムの悪化・出現を招く可能性が指摘されています。症状や介護者の負担など、主治医の先生と相談しながら治療を受けていきましょう。認知症の周辺症状(BPSD)の中でも、意欲低下、無関心、抑うつといった症状への改善効果が報告されており、これらを伴った患者さんにとってよい適応となります。2015年現在、レビー小体型認知症に適応がある唯一の薬となっています。コリンエステラーゼ阻害薬の中で、唯一高度のアルツハイマー型認知症に適応のある薬です。軽度から高度まで適応があるため、途切れのない治療を行うことができます。1日1回の内服で済むため、飲み忘れの防止や本人・介護者の負担軽減になります。2011年にドネペジルの日本での特許が切れたことに伴い、各社からジェネリック品が販売されています。薬価はメーカーにより異なりますが、2015年現在ではおおよそ半額~6割程度のものが多いです。内服が長期にわたる認知症においては自己負担の軽減に有効です。ただし有効成分については同一であっても添加物については異なるため、味や溶けやすさ(口腔内崩壊錠の場合)などの飲み心地の部分については同一とは限りません。ドネペジル自体には苦味があり各社が軽減のための工夫をしていますが、ジェネリック品では苦くて飲みにくいという方は先発薬であるアリセプトを試してみるのも良いと思われます。また、アリセプトはレビー小体型認知症への適応がありますが、ジェネリック品にはありません。アリセプトは発売当初は「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症」に対して承認され、その後「高度のアルツハイマー型認知症」、さらに「レビー小体型認知症」に対して適応が拡大されたという経緯があります。ジェネリック品については現在のところ「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症」「高度のアルツハイマー型認知症」のみ認可されています。これは効能・効果の違いではなく、保険制度上の認可の問題によります。Copyright(C) SMS Co.,LTD.